工場計画情報
新聞・情報紙誌のご案内出版物のご案内広告掲載のご案内セミナー/イベントのご案内
シェア
Clip to Evernote
このエントリーをはてなブックマークに追加
第9回

みらいと三井不動産、柏の葉スマートシティに国内最大級の植物工場開設、今夏フル生産へ


2014/7/1

植物工場栽培室
植物工場栽培室
 (株)みらい(東京都千代田区霞が関3-2-5、Tel.03-4334-8192)と三井不動産(株)(東京都中央区日本橋室町2-1-1、Tel.03-3246-3131)は、千葉県柏市の「柏の葉スマートシティ」において国内最大級の植物工場「柏の葉 第2グリーンルーム」を本格稼働した。夏にはフル生産となり、秋ごろにはこの工場で生産した野菜が市場に出回る予定だ。
 この工場は、千葉県柏市で三井不動産が開発中の「柏の葉スマートシティ」に建設されたもので、柏市青田新田飛地字元割221-1の敷地約2986m²に、建築面積1253.12m²、木造平屋一部2階建て延べ床面積1286.23m²で建設。建屋内には500m²弱(約150坪)の無柱空間を2室確保。三井ホームが設計・施工を担当し、木造で国内最大級の植物工場となっている。投資額は6億円弱。植物工場は三井不動産の所有で、みらいはテナントとして入居する形となる。
 この植物工場では、多段栽培による高い生産性で安定的な野菜供給が可能。また、園芸学専攻の技術者による成分コントロールにより、機能性に優れる野菜生産が可能となり、レタス、グリーンリーフ、ロメインレタス、フリルレタスを含む15種類以上の野菜を1日につき約1万株生産・出荷する国内最大級の植物工場となる。現在は、12種類程度のレタスおよびハーブ類を生産、フル生産では年間3億円程度の売り上げを見込む。
一部でLED照明が採用されている
一部でLED照明が採用されている
 完全制御型水耕栽培システムを採用しており、栽培環境を安定的に自動制御。栽培用人工照明として、蛍光灯とLEDを採用。蛍光灯での栽培はすでに開始しており、LEDでの栽培も近く開始する。蛍光灯は設置費用が安く済む一方で、LEDは植物の成長に特化した波長の光を出すことができるが、汎用で植物用のものが生産されておらず、特注品になるため導入費用が高価になるという。ランニングコストはLEDの方が優位だとしている。
 工場に入る前には温水シャワーを浴びて体を洗い流し、殺菌された作業着を身に着けることを義務づけている。さらに厳密な衛生管理を行うことに加え、多室構造を採用することで、外部からの病害虫の進入を防ぎ、低菌状態の空間を作り出している。これにより、農薬を使う必要がなく、安心・安全な野菜を作ることが可能となる。
 また、新たに新型包装機を導入し、新パッケージングデザインを採用。新型のスタンディング型のパッケージは、清潔感の向上、鮮度保持期間の長期化を実現し、パッキング自動化による生産性の向上とコスト削減も図れている。
 みらいは04年9月に操業、水耕野菜の生産・販売や植物工場・水耕栽培装置の研究開発および製造販売などを行っている。水耕栽培装置は国内12都道府県の25カ所に導入。新たな取り組みとして、学校、病院施設、南極昭和基地への小型植物工場の導入やモンゴルへの植物工場の輸出などを行っている。
(株)みらい 嶋村茂治社長
(株)みらい 嶋村茂治社長
 11年から千葉県柏市の千葉大学柏の葉キャンパス内で農林水産省の補助事業として千葉大学と人工光型植物工場を共同研究しており、12年には経済産業省の補助事業としてみやぎ復興パーク内に人工光型植物工場を設置している。福島県白河市では、JA東西しらかわに植物工場を導入しており、14年1月に稼働を開始している。今回の植物工場は、同社初の単独での自社工場となる。今後、ロシアでの植物工場の展開も検討しており、三井不動産との新たな工場建設の可能性も視野に入れている。
 三井不動産では、ベンチャー共創に取り組んでおり、関係先とのマッチング、資金サポートなども実施している。植物工場事業では、09年10月に2坪タイプの小型植物工場を「ららぽーと柏の葉」に設置。12年9月には小型ワゴンタイプの植物工場を開発し、実証実験を開始している。今回の工場で生産された植物も同社物件のテナントなど同社のネットワークを通じて幅広く販売していく方針である。
サイト内検索