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第497回

アークランドサービスコリア(株) COO 加藤誠氏


韓国に本場の豚カツを
食材の大半を現地で調達、FC展開と当面は50店舗へ

2015/10/13

アークランドサービスコリア(株) COO 加藤誠氏
 「韓国で一人でも多くの方に本場の日本式豚カツを食べさせたい!!」と意気込むのは、アークランドサービスコリア(株)COOの加藤 誠氏(=写真)だ。食を通じて「日本の文化」を広めたいという加藤氏に、韓国におけるビジネスと今後の取り組みについて話を伺った。

―― 韓国進出の背景から。

かつや第1号店のソウル鍾路(チョンノ)店
かつや第1号店のソウル鍾路(チョンノ)店
加藤 年間数百万人の韓国人が韓国と日本を往き来していますが、韓国で食べていた日本食の味と本場の味は異なるという評価が多いのです。そこで我々は韓国でも日本と同じ豚カツを味わってもらいたく、「かつや」の進出を決めました。

―― 現状の店舗数は。

加藤 アークランドサービス(株)は1998年、相模原市に第1号店をオープンして以来、2015年9月現在、直営店(114店)とFC(221店)を展開しています。韓国には14年3月にソウル中心街の鍾路に第1号店を出店し、弘大、江南、盆唐(京畿道)など4カ所の直営店を運営しています。

―― 韓国ビジネスは順調のようです。秘訣を教えてください。

加藤 一言でいえば、製造コストにかかる無駄を徹底的に省いて、品質と販売価格に反映することです。例えば、店舗のインテリアを簡潔に仕上げる代わりに、最良な肉の選別をはじめとする食材にこだわるほか、日本人が得意とする最高の接客を実践しています。つまりは、お客様に対する気配りやおもてなしの心構えを常に心がけることですね。

―― 食材の手配は。

加藤 食材の大半は現地仕入れです。豚肉の場合、私が直接、精肉加工場に足を運んで当店に最適な肉質を選定します。パン粉の場合は、パン粉専門工場に専用ラインを設けていただいて、特注パン粉を作っています。肝心なお米も韓国産です。単一品種でブレンド化(混米)しない韓国のお米は、日本の高級米にも負けない品質だと思います。

―― 従業員教育などについて。

加藤 韓国は儒教意識が強い国のようです。大卒の子供が飲食業に就職することを歓迎する親はほとんどいないそうですね。おかげで人材採用には苦労していますが、1店あたり10~12人の従業員のうち、必修かつ定期的に日本に研修させており、特に「職場内訓練」を通じて、かつやならではの品質と接客を持続させています。

―― かつやはメニューの価格も他店に比べ買い求めやすいそうですが。

加藤 そうです。かつやのカツ丼は5900ウォン(約621円)、ロースかつ定食は7000ウォン(約737円)という手ごろな単価で提供しています。これは韓国ですでに展開している日本豚カツ専門店の平均価格(1万2000ウォン)に比べれば、かなり割安感はあると自負します。

―― 韓国で成功するカギは何だと思いますか。

加藤 1980年代以降、牛丼専門店、コーヒー店、ファミリーレストランなど、日本の有名飲食チェーン企業が韓国に進出しました。しかし、1社も成功していないのが現状です。主な要因は、現地の大手流通企業とパートナーを組んだのが、裏目に出たことだと思います。人件費や流通費用などが単価に反映されて、割高になるのです。その後、パートナーとの意見相異や競争に対応できず、撤退が相次ぎました。

―― 今後の店舗拡大戦略などを聞かせてください。

加藤 かつやは、前述の敗因を細かく分析しつつ、大手物流企業とは組まず、独自の仕入れルートを開拓し続け、自分たちが納得できる食材を仕入れています。今後も店舗を増やし、16年には10店に拡大する予定です。さらにFCビジネスを開始し、18年には総数50店まで拡大していきたいですね。

(聞き手・ソウル支局長 嚴在漢)


▼アークランドサービスコリア(株)
ソウル市鍾路区鍾路12ギル23 Tel.+82-70-4114-1129
http://www.arcland-korea.com/jp/
設立=2013年11月、資本金=10億ウォン、代表者=臼井健一郎氏
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