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第499回

センコー(株) 代表取締役社長 福田泰久氏


国内は関東、海外はASEANを強化
趣味はドライブ

2015/10/27

センコー(株) 代表取締役社長 福田泰久氏
 様々な物流ソリューションを提供し、国内外の物流体制を支えているセンコー(株)は、「物流を超える」「世界を動かす」「ビジネスを変える」をスローガンにして、「流通情報企業」へ邁進している。同社の代表取締役社長 福田泰久氏(=写真)に話を伺った。

―― 社長のご経歴からお願いします。

福田 大阪府出身で、関西大学の経済学部を卒業した後、すぐに当社に入社しました。常務取締役や取締役副社長などを経て、入社から35年目の2004年に代表取締役社長に就任しました。
 現在は、全国通運業連合会 会長、大阪府トラック協会 副会長、日本倉庫協会 常任理事も務めています。

―― 趣味を教えてください。

福田 囲碁、ゴルフ、ドライブが趣味です。特にドライブでは、全国の一般国道である459路線・約5万5000kmをほぼ走破しました。国道は、高速道路と違って、様々なところに気軽に立ち寄れる自由さが魅力ですね。

10月19日に竣工した「仙台港PDセンター」
10月19日に竣工した「仙台港PDセンター」
―― 貴社の物流事業について教えてください。

福田 主に、流通関係、住宅関係、ケミカル関係の物流サービス、ソリューションを提供しています。流通関係の物流事業者では日本トップクラスで、大手GMSをはじめ、ホームセンター、ドラッグストア、ディスカウントストアなど、全国展開するチェーンストア各社を物流面からサポートしています。

―― 物流センターの展開状況について。

福田 年々規模を拡大しており、15年3月期時点で延べ約270万m²の物流センターを展開しています。今年度も「狭山PDセンター」(埼玉県狭山市)、「成田ファッションロジスティクスセンター」(千葉県富里市)、「仙台港PDセンター」(仙台市)が稼働しました。16年3月期は延べ約290万m²になる見込みです。

―― 貴社の物流センターの強みとは。

福田 保管や配送だけでなく、商品の組み立てや加工、補修、返品処理など、いろいろな作業に専門ノウハウで対応できることです。また物流オペレーションは、当社グループが独自開発したITシステムを使い、機械化して、生産性を高めています。
 例えば、アパレル関係のお客様が自社スタッフで行っている商品への膨大なタグ付け作業や返品作業などを、生産性の高い当社の物流センターに任せることで、事業コストが抑えられ、スタッフの有効活用もできるメリットが生まれます。
 また、ピッキング作業なども機械化や音声システムを導入しており、経験が浅い人でもスムーズに作業できます。IT化や機械化は、人材確保の面からも貢献していますね。

―― 今後の戦略については。

福田 メーカーなどは、依然として自社で物流を行っているケースが多いんです。自社物流を効率の良い物流専門企業にアウトソーシングしていただける提案を積極的に行っていきたいですね。
 また14年10月にグループに加わった(株)ランテックと共同で3温度帯(冷凍・冷蔵・常温)物流に対応できる物流拠点の拡大を目指します。

―― 中長期の目標などは。

福田 13年4月から4カ年の中期経営計画をスタートしました。4年間で売上高4000億円という目標を掲げましたが、計画2年目で達成できました。今後は一年単位で目標を設定し、次期は17年度を初年度とする5カ年計画を策定する考えです。

―― 投資についての考えは。

福田 14年4月、不動産投資法人(私募リート)を設立し、15年2月にリート運用に必要なすべての許認可を取得しました。1000億円を超える固定資産を流動化させ、財務の健全性を確保するとともに、調達資金を次の開発投資などに活用していく考えです。
 現在の中期経営計画では、投資額として4年間で1000億円を設定しています。1年平均では250億円ですが、新規の物流施設の開発投資、M&A資金、車両購入などに充てていきます。

―― 今後の開発立地は。

福田 関東地区の新規開発が多くなると思います。現在も関東では当社物流センターの45%が稼動していますが、顧客ニーズはまだまだあります。加えて、内陸立地の需要が多くなっていますが、海外からの物流効率を考えると、湾岸地区や空港付近の立地も必要だと感じています。

―― 海外では、中国、韓国、タイ、シンガポール、北米などグローバルに物流事業を展開しています。海外の事業戦略は。

福田 東アジア、ASEAN、中央アジア、北米を重点拡大エリアと考えています。ASEANでは、現在のタイ、シンガポール以外にベトナム、ミャンマーなどを強化します。特に冷凍・冷蔵物流に力を入れます。近隣のタイ国内での家庭用冷蔵庫の普及率が40%であるのに対し、ベトナムやミャンマーでは、20%しか普及していません。冷蔵庫の普及率は今後、大幅に伸びる可能性があり、普及に伴い、冷凍食品の市場が拡大すると見ています。
 海外の売上高は約230億円で、全体の売上高の5%ほどです。2~3年かけてこれを10%以上にしたいですね。そのためには、日系企業だけでなく、現地企業との取引も必要だと感じています。

―― 課題はありますか。

福田 ドライバーなど現場第一線で活躍する人材の確保と育成です。これは物流業界全体の課題でもあります。当社は滋賀県に大型の交通訓練・教育センターがあり、人材育成に力を入れています。ここがしっかり機能している物流企業が激しい競争の中で生き残っていくと思います。

(聞き手・今村香里記者)


▼センコー(株)
〒531-6115 大阪市北区大淀中1-1-30、Tel.06-6440-5155
http://www.senko.co.jp/jp/
設立=1946年、資本金=230億9800万円
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