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日本介護福祉グループ、3年で小規模デイを3倍超の2025事業所へ


小柳壮輔社長「医療連携と住居整備を展開し、地域包括ケアの確立目指す」

2013/5/21

 小規模デイサービス(通所介護)の「茶話本舗(さわほんぽ)」を全国で展開する(株)日本介護福祉グループ(東京都墨田区両国4-25-9、Tel.03-5625-4456)は、中期ビジョン、2013年度(14年3月期)事業計画、訪問居宅支援事業の方針を発表した。
 代表取締役会長の藤田英明氏は、施設の12年度末と15年度末までの整備目標として、茶話本舗の直営事業所数を12年度39/13年度50/14年度74/15年度110、FC(フランチャイズ)を605/775/1051/1570、12年度末の合計事業所数645を15年度末に2.6倍の1680事業所に引き上げることを表明した。12年度末時点のFCオーナーには、1社で30~40事業所を運営する企業が複数あるという。

3ヵ年計画

 また、12年6月に東京都大田区で1号施設を開業したメディカルフィットネスに特化した通所介護事業「Green Label(グリーンレーベル、GL)」をはじめ、13年度からの新規事業となる居宅事業所および訪問事業所も年度を追って事業所数を増やし、15年度末のすべての事業所数を12年度末の3倍以上に当たる2025事業所とする目標である。
 海外事業とサービス付き高齢者向け住宅については、台湾などで12年度内の開設を目指したが、さらに詳細な調査を進めながら、中長期に展開する方針に改めた。
 代表取締役社長の小柳壮輔氏は、13年度の重点施策として、(1)各地方都市への積極展開と、(2)人材教育の拡充と教育基盤の確立、さらに、(3)宿泊付きデイサービス(宿泊デイ)事業の業界全体のイメージ底上げに取り組むことを掲げた。
 (1)については、未進出の6県(青森、富山、福井、島根、香川、長崎)において、直営およびFCのいずれかで、茶話本舗を中心に各1事業所以上の新規開設を目指す。また、FCチェーンの出店拡大に対応し、事業モデル・情報発信の拠点として年間10の直営茶話本舗の開設を計画。出店エリアは北海道、群馬県、兵庫県を予定している。こうした展開や新規事業所を加え、13年度では総事業所数を850まで引き上げる。
小柳壮輔氏
小柳壮輔氏
 メディカルフィットネスのGLについては、「初期投資がかさみ、投資回収期間が長いため、初期投資の圧縮と収益構造の改善を行ったうえ、13年度中に直営の2事業所を追加し、計3事業所とする。下期にはFC展開も進める」(小柳社長)という。
 訪問介護「『アイル』ヘルパーステーション」および居宅介護支援「『アイル』ケアプランセンター」の各第1号施設は、既存の茶話本舗デイサービス皐月(東京都品川区)に併設して、6月に直営事業所を開設する。訪問介護および居宅介護支援は、直営で13年度中にそれぞれ8事業所を新規に開設し、14年1月以降にFC展開を始める予定で、夏に事業説明会を開催する。新規のオーナー募集ではなく、基本的に既存の茶話本舗オーナーが対象となる。
 小規模デイサービス(通所介護)の茶話本舗に、ヘルパーステーションとケアプランセンターを併設することで、事業所でのサービスに加え、ケアプランの作成から自宅においての介護事業やそれ以外のサービスまで、包括的・連続的な介護サービスの提供が可能となる。皐月での開設以降、両事業所の開設予定時期と併設予定の茶話本舗は、6月に栄町亭(北海道)、7月に蔵前(東京都)、8月に船橋亭(千葉県)、10月に萌芽亭(東京都)、湘南平塚亭(神奈川県)、わかしゃち庵(愛知県)、14年1月に皿山茶屋(福岡県)。それぞれの茶話本舗では、ケアプランセンター(居宅介護支援事業所)を先行して開設し、その約2カ月後、ヘルパーステーション(訪問介護)事業を開設する予定である。
 小柳社長は、「小規模デイサービスに両事業所の機能が加わり、さらに、現在も宿泊者を受け入れていることから、茶話本舗の1事業所が小規模多機能型居宅介護的な役割を担うことができるようになる」と説明した。
 茶話本舗は、国内で使われずに余っている一般家屋(民家)を主に活用して開設している。すべてをバリアフリー化するのではなく、可能な限り自宅に近い環境での生活の継続性を重視し、ある程度の段差や不便な個所(自宅に近い環境)をあえて残した施設へと、一般家屋をリフォームしている。
 このほか、ソフト面での活動として、チェーン内研修(通所介護管理士研修の実施・教育プログラムの充実、新たなマネージャー研修制度の導入)、茶話本舗利用料金体系・勤務シフトの変更に伴う直営事業所トライアルの開始、内部監査室の設置に伴い、事業所のコンプライアンス指導(茶話本舗自己点検制度の導入と人員審査の徹底)、新業態開発、GL(グリーンレーベル)事業の運営開始、人材採用支援の強化(チェーン合同求人サイトの活用)、チェーン全体のブランドイメージの向上(メディア:NHK、関西テレビ、千葉テレビなど)に取り組む。
 売上高推移は、11年度がチェーン全体(事業所数529)で150億円(うち日本介護福祉グループ19億8000万円)、12年度(645、うちGL 1)が200億円(22億6000万円)で、今後の計画は、13年度(事業所数850、1月あたりの利用および登録者数1万7000人)が280億円(30億円)、14年度(1200、2万5000人)が400億円(45億円)、15年度(2025、5万人)が700億円(60億円)。
 続いて、取締役副社長の斉藤正行氏は、主に宿泊付きデイサービスに関するケアマネージャー意識調査と、自社の宿泊デイ事業について説明した。
 12年度末の直営およびFC事業所の全登録者は、1万人強に達しており、おおむね1事業所あたり25~30人。1日あたりの利用者は昼間10人程度、夜間5人程度。ほとんどの茶話本舗で泊まりに対応しており、登録者の90%が泊まりも利用している。利用頻度は、週ないし月に1~数回から、正月やお盆など年に数回までまちまちだ。
 宿泊付きデイサービス(お泊りデイ)に関するケアマネージャー意識調査は、4月8~12日にわたり4万~4.5万人が登録する「ケアマネジメントオンライン」を利用してインターネットで実施した。サンプル数は649人(男性245人、女性404人)。
 お泊りデイに対するケアマネージャーとしての基本的な考え方では、積極的に賛成と条件付きで消極的に賛成の合計が70%弱に達し、反対5.7%、どちらともいえない25.9%。お泊りデイに対する印象では、家族の介護負担が軽減される64.6%、ショートステイより利用しやすい47.6%、充分なサービスが受けられるか不安がある45.6%、人員体制に不安がある54.7%となった。今後のお泊りデイの利用意向で、積極的に利用したい7.6%、場合によっては利用したい53.3%、あまり利用する気はない19.4%、利用することはない10.2%、わからない9.5%となった。
 今後のお泊りデイに期待することは、人員体制のさらなる整備60.2%、宿泊環境のさらなる整備63.6%、介護保険適用サービスとしての基準を策定する39.9%、介護保険外サービスとして、事業者が基準を明確に準備すべき33.9%と、改善点などを求めている。お泊りデイの宿泊(夜間対応のサービス)に、延長加算を組み入れることに対する賛否は、利用者の利益になるなら賛成42.5%、公的介護保険の仕組みを積極的に活用したいので賛成14.6%、支給限度額に余裕がないので反対12.6%、判断がつかない23.1%という結果であった。
 日本介護福祉グループでは、今回の調査結果を踏まえて、ケアマネージャーに対するより一層の積極的な情報提供や良好な関係構築に取り組むほか、自社のみならず「お泊りデイ」業界全体のサービス向上に寄与できる取り組みを推進する考えで、宿泊環境の整備に関する自主ルールとして、(1)男女の部屋分け、(2)個室化、パーティションや家具による仕切り、(3)火災対応(自動火災報知器、消火器設置など)に順次、取り組む。また、1月から直営施設の新しい料金体系として、従来の1泊800円から1時間50円に変更した。
 最後に小柳社長が「今後は医療連携および住まいの整備も積極展開しながら、茶話本舗を中心に将来的な地域包括ケアの確立を目指す」と抱負を述べた。
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