■発刊趣旨とご購入のご案内

　日本の高齢化率（総人口に占める65歳以上人口の割合）は、2010年9月に、超高齢社会の目安とされる21％を大きく上回る23.1％に達しました。21年10月現在では、高齢化率は28.9％となり、その内訳は65～74歳の前期高齢者が1754万人（14.0％）、75歳以上の後期高齢者が1867万人（14.9％）で、75歳以上の人口が65～74歳の人口を上回りました。65年には、約2.6人に1人が65歳以上、約3.9人に1人が75歳以上となります。
　厚生労働省の介護保険事業状況報告（22年4月発表）では、要介護・要支援認定者数は前年度から10万人増の669万人、特養ホームなどの入居条件である要介護3以上の認定者数は230万人となり、介護保険給付費用額は10兆7812億円（19年度累計）に達しています。
　21年度から始まった第8期介護保険事業計画（21～23年度）は、25年を目指した地域包括ケアシステムの整備、さらに現役世代が急減する40年の双方を念頭に、高齢者人口や介護サービスのニーズを中長期的に見据える計画として位置づけています。
　本書では、高齢化の進展に伴う医療・介護需要の増加と在宅誘導施策により、介護保険施設、医療機関、民間企業にとって大きなビジネスチャンスが続いていると捉え、福祉・介護施設の最新動向をまとめました。第1章では高齢者福祉政策と市場動向、調査リポート、保健福祉計画・介護保険事業計画の現状と展望、サ高住の整備状況、医療・福祉施設を導入する街づくり、介護施設等における感染拡大防止対策の6つに区分し、国の高齢者福祉政策や帝国データバンクによる老人福祉事業者および医療機関の倒産動向、保健福祉計画・介護保険事業計画、サ高住や街づくり、新型コロナウイルス対策といった全国各地で行われている取り組みを紹介しています。
　また、第2章では高齢者住宅・介護事業大手74社の最新動向を紹介し、第3章および第4章では、各都道府県の保健医療計画ならびに予算の状況、そして特養ホーム、老人保健施設、特定施設、グループホーム、小規模多機能型居宅介護、サ高住などの個別計画1100件以上を収録しました。

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■内容構成