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第213回

アプライドマテリアルズジャパン(株) 代表取締役社長 中尾均氏


第1四半期は過去最高の受注額
3D投資でエッチ、成膜の需要旺盛

2017/3/17

アプライドマテリアルズジャパン(株) 代表取締役社長 中尾均氏
 アプライド マテリアルズ ジャパン(株)(AMJ、東京都港区)では、1月3日付で社長に中尾均氏が就任した。同氏はグローバルアカウント事業部長を務めるなど、AMJで長年、国内半導体業界を見守ってきた人物だ。同氏に新社長としての抱負、今後の日本法人の取り組みなどを聞いた。

―― まずはご略歴から。
 中尾 AMJには1992年に入社した。それまでは拡散炉を扱う会社で半導体製造装置事業に携わっていた。AMJ入社後はスパッタリング装置などメタライゼーション分野を中心に、主に西日本のお客様のサポートを行ってきた。アプライド マテリアルズ(AMAT)は製造装置メーカーとしていち早くアカウントセールスを導入し、私も長年アカウントセールスに携わってきた。2006年にアカウント事業部長に就き、国内すべてのお客様を見る立場となった。1月から社長となったが、引き続きアカウント事業部長も兼任していく。

―― 17年の市場環境は。
 中尾 我々は16年のWFE(Wafer Fab Equipment=前工程製造装置)市場は約350億ドルになったとみており、17年はこれに対して5%以上の伸びを見込んでいる。我々は今後に向けて、5つの成長分野を挙げている。具体的には(1)ファンドリー・ロジックにおける10/7nmの導入、(2)3D-NAND、(3)パターニング、(4)有機ELを中心とするディスプレー、(5)中国市場だ。

―― 成長分野の中身を教えて下さい。
 中尾 ファンドリーおよびロジックは10/7nm世代の立ち上げが進むほか、3D-NANDに関しては、第3世代と呼ぶ64層品が量産レベルで広がってくるタイミングとなる。
 パターニングについてはロジックで用いるようなマルチプルパターニングだけでなく、様々なアプリケーションで採用が進んでいるハードマスク(HM)パターニングも含んでいる。HMではエッチングや成膜をSelective(選択的)に行うニーズが増えており、今までになかった装置技術が求められるようになってきている。

―― 3D-NANDの投資が足元で活況を呈しています。
 中尾 ここは先ほど申し上げたHMパターニングも関わるところで、深穴形成を行うには、より高性能なHMが必要になる。我々の強みでもあるエッチング装置、CVDをはじめとする成膜装置の需要が大きく伸びている。少し乱暴な言い方になってしまうが、エッチングと成膜で3D-NAND投資の半分以上を占める構成となっている。我々はCVD装置(ALD除く)でもコンダクターエッチでも高いシェアを有しており、3D-NANDの投資は我々にとっても追い風となる。

―― 足元の業績については。
 中尾 17年度第1四半期(16年11月~17年1月)の新規受注高は前年同期比86%増の42.4億ドルとなり、四半期ベースで過去最高を記録した。うち、半導体製造装置の受注も過去16年間で最も高い水準となった。

―― 日本法人として取り組みは。
 中尾 300mm投資を行うお客様へのサポートを引き続き行うのはもちろんだが、先端パッケージ向けの事業拡大に加え、パワーデバイスやアナログなどの200mmを中心とするお客様に向けた対応も強化していきたい。
 AMJを含めたAMATグループではサービスや装置改造、リファービッシュを専門に行うAGS(Applied Global Services)部門があり、16年度は通期ベースで売り上げを6%伸ばし、第1四半期の受注高も過去最高を記録した。

―― サービス部門は売り上げも利益も競合に比べて高い水準にあります。
 中尾 我々は随分前から専門組織を立ち上げてサービス事業に注力しており、これまでに蓄積された経験値の高さから来るところは大きいと思う。ワールドワイドでも、日本はこの部分でベンチマークとなる拠点としてお客様に対して毎年新しい提案を行っている。

―― 国内では300mmの新規投資を行う顧客が減っているかと思います。日本法人としての意義をどう感じていますか。
 中尾 16年度に占める日本の売り上げは12%で、台湾や韓国など他のアジア地域に比べれば小さいのは確かだ。しかし、導入した装置のブラッシュアップをしたり、完成度を高めるなど目に見えない部分での貢献度は非常に高いと自負しており、本社もその価値を認めている。

(聞き手・副編集長 稲葉雅巳)
(本紙2017年3月16日号1面 掲載)

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