商業施設新聞
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No.350

太宰府にスタバのコンセプト店


松山 悟

2012/1/17

 2011年12月16日、スターバックスコーヒージャパン(株)(東京都渋谷区)が展開する「特別なストア」の意味合いを持つコンセプトストアの7店目が、福岡県太宰府市にある太宰府天満宮の参道にオープンした。店舗名は「スターバックス コーヒー 太宰府天満宮表参道店」で、開店前日、新店舗でプレスプレビューが開催され、スターバックスコーヒージャパン代表取締役 CEOの関根 純氏、設計を手がけた世界的な建築家の隈 研吾氏、プロデューサーの伊東順二氏が出席して、新店舗に掛ける想いを語りあった。

 隈氏は現在、歌舞伎座の建て替えプロジェクト、海外ではグラナダ(スペイン)のオペラ劇場などの設計を進めている。今回の店舗については、「自然素材による伝統と現代の融合をコンセプトに、入り口から店内にかけて伝統的な木組み構造が使った。木組みは、1.3~1.4mの杉材4本で組まれており、使用した杉材は合計2000本。木組みが壁、天井に張り付き、建物の構造を支えるとともに、木組みそのものがデザインとしてのインパクトを持つ」と語った。そして、「模型を作れと言われても作れない店舗」と笑った。
 伊東氏は「大陸への玄関口として繁栄した歴史のある大宰府に相応しい店舗になった」とし、関根氏は「スターバックスの従業員はパートを含めて約2万人いるが、休暇を利用して、各地のコンセプトストア詣でをする人がたくさんいる。これからは、全国から太宰府の店舗を見に来るだろう」と締め括った。

 太宰府天満宮表参道店の所在地は大宰府市宰府3-2-43。店舗面積は165m²で、席数は店内46席、テラス10席。営業時間は8時から20時。定休日は不定休。メニューは通常の店舗と同じ。
 店舗の入り口と店内奥に小さな庭があり、奥庭には太宰府天満宮のシンボルである梅の木が植えられ、寛ぎと落ち着きを覚える一方、店舗自体が自分に話しかけてくるような生き物に感じ、感性を刺激する店舗となっている。
プレスプレビューにて。左からスターバックスコーヒージャパン代表取締役 CEOの関根 純氏、建築家の隈 研吾氏、プロデューサーの伊東順二氏
プレスプレビューにて。左からスターバックスコーヒージャパン代表取締役 CEOの関根 純氏、建築家の隈 研吾氏、プロデューサーの伊東順二氏
開店準備中の「スターバックス コーヒー 太宰府天満宮表参道店」(撮影:2011年12月15日)
開店準備中の「スターバックス コーヒー 太宰府天満宮表参道店」(撮影:2011年12月15日)

 なお、スタバのコンセプトストア一覧(順不同)を以下に紹介する。
 ①銀座マロニエ通り店(東京都中央区銀座3-7-3 銀座オーミビル1階、164席)=アート展示スペースがある
 ②鎌倉御成町店(神奈川県鎌倉市御成町15-11、53席)=漫画家・横山隆一氏の邸宅跡地にある
 ③神戸北野異人館店(神戸市中央区北野町3-1-31 北野物語館内、82席)=登録有形文化財である2階建ての洋館
 ④京都烏丸六角店(京都市中京区六角通東洞院西入堂之前町254、57席)=古寺とコーヒー文化が融合した店舗
 ⑤富山環水公園店(富山市湊入船町5 富山富岩運河環水公園内、74席)=水と芝生が広がる公園内の憩いの場
 ⑥福岡大濠公園店(福岡市中央区大濠公園1-8、73席)=市民の憩いの場として、環境に配慮した店舗

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