商業施設新聞
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No.908

生ごみ処理機で脱炭素社会を


嚴在漢

2023/6/6

 韓国富川(京畿道)にあるGLプラスは、画期的な生ごみ処理機を開発・実用化したことで注目を集めている。GLはグッドリビングの頭文字をとったもので、よりよい生活を願う意志が社名に現れている。

 2017年に創業したGLプラスは、微生物分解方式の環境にやさしい生ごみ処理機メーカーだ。生ごみ処理機は通常、乾燥方式をはじめ、粉砕方式や微生物分解方式などがある。乾燥式は、電力消費が多いうえ、音と臭いが生じるという短所を持つ。また、粉砕式は、別途に設置する施工を要する。特に、生ごみを砕いて下水に流すため水質汚染が懸念される。

 「当社の生ごみ処理機(バリミ)は、発酵する過程で発生する悪臭を除去し、別途の設置作業も要らず、まるで家電機器のように電源だけつなげれば使える」と説明するのは、GLプラス代表取締役社長の金完宰(キム・ワンジェ)氏である。同社は韓国政府からイノベーションビジネスの認証を受賞した「技術革新企業」でもある。

金完宰社長
金完宰社長
 同社の生ごみ処理機の最大の特徴は、捨てる生ごみを120種余りの微生物がほぼ完全に分解するところにある。「生ごみの種類によって多少の相違はあるものの、微生物の投入後約24時間経過すると生ごみの95%が消滅する」「残る5%は、農業用肥料などに再利用できるので、非常に環境にやさしい処理法だ」(金社長)と話す。バリミは、有害ガスや悪臭を除くための4段階のハイブリッド脱臭システムを備えており、生ごみ処理における最大の課題である悪臭を抑えることができる。

 同社は、生ごみ処理機に投入される微生物を研究するために、天安(忠清道道)に「GL微生物バリミ研究所」を持っている。生ごみ処理向け微生物研究所は韓国では初めて。同社はこうした研究所を通して、バシラス菌株およびそれを含めるエコ生ごみ処理機の製剤と、生ごみ処理機の悪臭除去装置などの特許を取得している。ちなみに同社ブランドのバリミは、元培養菌名のバシラス・リケニフォルミスから名付けたものだ。

 分解後に残る5%の副産物は農作物の肥料に再利用する。副産物を提供したバリミ使用者にはエコペイバック(一種のポイント)を付与し、関連の農産物が購買できるようにする「エコペイモール」を運営している。つまり、中小企業がエコな生ごみ処理機を通じて資源の好循環に取り組み、エコな消費をサポートするためのESG(環境、社会、ガバナンス)経営を実践している。GLプラスは企業のイメージを、単純な生ごみ処理機メーカーという領域を越えて、生活の中にカーボンニュートラルを取り入れることに邁進している。

 去る4月に同社は、東京ビッグサイトで開かれた専門展示会に出展した。多くの通販会社の関心を集めており、すでに20社余りとの仮契約を結んでいることから、日本市場でも「バリミ」が活躍する日は遠くないだろう。金社長は「23年には人工知能(AI)ベースのスマート生ごみ処理機を公開する」という。この新製品は、IoT機能を通したスマホとの連動に加えて、人間の音声を認識し自動で生ごみが処理できる優れものだ。「バリミは現状で中東をはじめ、中国やタイ、日本に輸出しており、これからはさらに海外ビジネスを強め、世界中の皆様が愛用するようにしていきたい」(金社長)としている。
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