商業施設新聞
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No.1039

差別化を考える年末年始


高橋直也

2026/1/13

 年末年始は古い友人に会う機会が増えるが、仕事柄、よく再開発について質問される。再開発への関心は高いらしく、「最近できたあのビルって何?」「あそこは何ができる?」「いつできる?」「誰がやっている?」と、まるで記者から質問攻めされているようである。知っている範囲で色々答えるが、こうした場で先日言われたのが「再開発ビルはどれも一緒」というものだ。

 話を聞くと、すべて『高層ビル』になってしまうという意味らしい。高層ビルでくくられると確かに再開発ビルは全部一緒だ。ただ、日ごろからデベロッパーを取材している身としては「どれも違う」と説明したくなる。この時は「東京ミッドタウン日比谷」のすぐ裏手の店にいたのだが、東京ミッドタウン日比谷はデベロッパーも、デザインをした人も取材をしている。そのため「店舗構成はこうで、デザインはこうで、大きな広場を作ったことでこんな効果が……」と説明してしまった。

ニュウマン高輪は全館を通じてワクワク感があった
ニュウマン高輪は全館を通じてワクワク感があった
 ただ、“説明が必要=伝わり切っていない”ことも課題の一つか。その説明を担当するのが我々メディアの役割ではあるのだが、デベロッパーとしても様々な工夫をしている各再開発ビルを「全部同じ」と言われるのは本意ではないだろう。商業施設の視点でみると、再開発ビルとしてオフィスの稼働は良さそうだが、低層の店舗は賑わいが乏しい施設がある。オーバーストアの影響もあるとみられ、差別化が求められるが、友人との話を鑑みると細かいところはあまり見てくれていないようだ。明確な差別化が求められているということか。

 そうした中でも、東京・大井町で整備されている「OIMACHI TRACKS」内のアウトモール型ショッピングセンター「OIMACHI TRACKS SHOPS & RESTAURANTS」は期待できそうだ。アウトモールという分かりやすい違いがあり、広場もあるため屋内型施設と違った過ごし方ができる。また、「ニュウマン高輪」は、「BUNKITSU TOKYO」がよく取り上げられるが、ほかのブランドでも世界観を表現している店が多く、歩いてワクワクする施設に仕上がっていた。今後はこれら施設のようにはっきりと強い価値・違いが求められるのかもしれない。
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