医療産業情報
新聞情報紙のご案内・ご購読 書籍のご案内・ご購入 セミナー/イベントのご案内 広告のご案内
Report26

兵庫県、新こども病院が開院、小児の高度専門医療と小児3次救急を提供


小児がん治療強化、NICU 21床・MFICU 6床・GCU 30床など周産期も拡充

2016/6/7

南公園に隣接する新病院
南公園に隣接する新病院
 兵庫県(神戸市中央区下山手通5-10-1、Tel.078-362-3223=病院局企画課)は、新病院「兵庫県立こども病院」(神戸市中央区港島南町1-6-7)の開院記念式典を4月23日に開催し、5月1日に開院した。新病院は、神戸市須磨区にあった病院を、医療施設が集積する神戸市のポートアイランド2期地区に建て替えたもの。県内唯一の小児専門病院として高度専門医療や特殊医療などを提供する。「総合周産期母子センター」や「小児救急センター」を強化するほか、周辺の医療施設や新病院の南側に建設中の新粒子線治療施設と連携し、小児がんの治療にも力を入れていく。

 開院記念式典では、最初に兵庫県知事の井戸敏三氏が「従前の建物は老朽化が進んでおり、以前から建て替え構想を練っていたが、ようやく新病院が完成した。こども病院を支える総合的な医療機能が必要であったが、すべて自前で補うには限界があった。医療産業の集積が進むポートアイランドに移転することで、周辺の病院と連携し支えてもらいながら最先端の小児医療が提供できると考えている。神戸市の中央市民病院とは、大人とこどもの治療や小児救急の受け入れなどで明確な役割分担も必要だろう。子どもの診療報酬も改定され、高度医療の適応範囲も広くなったので新粒子線治療施設との連携も期待している。

広々とした外来待合スペース
広々とした外来待合スペース
 従前の建物は、天井が低く働く大人にとっては特に圧迫感を感じていたが、新病院は天井の高さなどにこだわり、開放感ある施設になった。働く人の環境も良くなったと思う。防災面では、地盤改良により液状化対策ができているほか、免震構造も採用し、安心安全の拠点としての役割を果たしていきたい。また、兵庫県では保育や教育など子どもに関連する事業にもしっかり取り組んでいく」と、あいさつを述べた。

 院長の長嶋達也氏は、「親はどんな病気でも、治ることに希望を持っている。それに応え、大切な子どもを守る“最後の砦”として最大限の力を発揮したい」と述べ、各センター長12人やスタッフの紹介も行った。記念コンサートとして、神戸市立義務教育学校 港島学園の吹奏楽部のコンサートも行われた。

(続くは本紙で)

サイト内検索