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Report31

伯鳳会グループとシーメンス、救急災害医療のパートナーシップを締結(1)


ハイブリッド手術室・内視鏡センターを備え24時間365日体制、化学療法や日帰り手術も

2017/6/13

開院した東京曳舟病院
開院した東京曳舟病院
 4月1日に開院した東京曳舟病院(東京都墨田区東向島2-27-1、Tel.03-5655-1120)を運営する(医)伯鳳会(古城資久理事長)とそのグループは、シーメンスヘルスケア(株)(東京都品川区大崎1-11-1)と4月21日、救急災害医療を中心とした医療機器の運用に関するパートナーシップを締結した。5月25日には東京曳舟病院の内覧会を開催している。パートナーシップは、これまで培った経験やノウハウを基に、さらに高度な救急災害医療の展開を図るために締結した。基本の締結期間は5年間で、その後、1年ごとに契約を更新する。

古城資久氏
古城資久氏
 東京曳舟病院は、白髭橋病院を移転新築し、新たな名称でオープンした。東京都指定の災害拠点病院、東京DMAT指定病院として高度な救急医療をできる環境にある。シーメンスヘルスケアは、東京曳舟病院に対し、多軸透視撮影装置Artis zeegoを用いた「ハイブリッドER」の導入・サポートを行う。ハイブリッドERは、一般的なハイブリッド手術室(OR)を救急災害医療へ応用したものであり、ハイブリッドERを効果的に活用するため、両者は救急災害を想定したリハーサルを定期的に行っていく。このほか、高精度、広範囲、高速で診断するCT装置や脳卒中・急性期の患者のための血管内治療に対応した血管撮影装置も導入し、救急災害医療だけでなく地域に根差した病院として、高度な医療を提供できる体制を整えた。

 パートナーシップの内容として、画像診断・治療に関する最新または最適な医療機器の提供、救急災害医療における診断・治療ワークフローの総合支援、新たに開設した東京曳舟病院のブランド構築支援、シーメンスのリファレンスサイトとして、知識交流や共同研究の推進を挙げている。

 なお、前身の白髭橋病院の救急車搬入台数は、2003年から11年まで年間4000~6000台で推移していた。伯鳳会が経営の譲渡を受けた12年には7234台、13年7694台、14年9059台、15年9771台、16年8708台で、14~16年の3年間は、都内では国立病院機構 災害医療センター、慶應義塾大学病院に次ぐ第3位となっており、医療法人では第1位である。

(編集長 倉知良次)
(この稿続く)

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