電子デバイス産業新聞(旧半導体産業新聞)
新聞情報紙のご案内・ご購読 書籍のご案内・ご購入 セミナー/イベントのご案内 広告のご案内
2014/5/28(2093号)主なヘッドライン
国内半導体大手11社、14年度は5%成長に
13年度は15%増収を記録、メモリーに代わる牽引役は?

 本紙は、国内半導体大手11社の2013年度業績および14年度の見通しをまとめた。13年の売上高は11社合計で4.2兆円になったもようで、メモリー価格の高値安定や為替レートの安定化が寄与し、12年度比で15%増と大幅に伸びた。営業利益についても、6社が赤字だった12年度に対して、13年度は10社が黒字を確保したとみられ、リーマンショック以降で最大の利益を上げた。14年度の予想はまだら模様だが、イメージセンサーやパワーデバイスが牽引し、13年度比5%増の4.4兆円へと引き続き増収が期待できそうだ。

 堅調な需要の継続と為替レートの不均衡が解消された13年度、半導体は再び利益を生み出すコアデバイスの地位を確かなものにした。サンケン電気と富士電機は過去最高の売上高を達成、初めて売上高が1000億円の大台を突破した。
 半導体各社の売り上げをブレークダウンし、伸び率が高かったものを順に挙げると以下のようになる(売上高は12年度/13年度の順に記載)。
▽東芝 メモリー=5290億円/8269億円(56%増)、▽ルネサス 表示ドライバーIC=470億円/680億円(45%増)、▽シャープ CCD・CMOSイメージャー(カメラモジュール含む)=1535億円/2181億円(42%増)、▽三菱 パワーデバイス=915億円/1145億円(25%増)、▽ルネサス マイコン=3052億円/3536億円(16%増)、▽ソニー イメージセンサー=2800億円/3200億円(14%増)。
 14年度に見込まれる5%成長は、世界半導体市場の成長率予測とほぼ重なる。ただし、「メモリーの伸びが牽引した」といわれる13年度から成長の牽引役が変わる。高値安定が続いた東芝の主力製品NANDフラッシュ市場では、年明けから価格の軟化が進んでいる。「減産も視野に検討中」としており、こうした現状を織り込んで、東芝は14年度のメモリー売上高として7%減の7700億円を見込み、半導体全体でも減収減益を予想している。

(以下、本紙2014年5月28日号1面)



◇ トヨタ自動車、SiCデバイス、20年に実車搭載へ、広瀬に専用工場整備
◇ NEDO、クリーンデバイス公募、新ビジネスモデルも視野
◇ マクニカと富士エレ、15年4月に経営統合、独立系で国内最大級に
◇ ソニー 14年度、半導体投資650億円、センサー増強に7割充当
◇ サンケン電気、14年度投資は120億円、米工場8インチで増産
◇ 浜松ホトニクス 14年9月期、投資額173億円を計画、半導体など下期も高水準
◇ 日本電産、インドに工場建設 デリーとムンバイ
◇ 国内電子部品メーカー 13年度、5社が2桁成長に、14年度は高成長一服
◇ 新日本無線 13年度、半導体が増益牽引、SAWやMEMS貢献
◇ 三社電機製作所 13年度、パワコン大幅増 半導体増収増益
◇ オムニビジョン、車載CISへ攻勢、ADAS用にHDR製品
◇ UMC 1~3月期、売上高ほぼ横ばい、PC好調で予想上回る
◇ 科達半導体、IGBT拡販に注力、13年の売上高は1070万元
◇ イビデン、基板部門投資を倍増、マレーシア2期に6割超
◇ 液晶パネル主要5社 1~3月期、4年ぶりに売上200億ドル割れ、
  首位サムスンだけが赤字に
◇ ジャパンディスプレイ 13年度、当初予測に届かず、14年度は45%増益を計画
◇ 日本写真印刷 ディバイス事業、14年度は投資抑制、工程の合理化が中心
◇ 東京応化 14年度、営業利益は2%減に、韓国工場の償却負担増
◇ プロクリスタル、寧夏自治区に新工場、15年末にサファイア炉200台
◇ パナソニック、排熱で高効率発電、熱発電チューブを開発
◇ 東京精密 14年度、半導体装置11%増、ダイサー増収が貢献
◇ ダイヘン、真空・高温環境用グリース、米社と共同開発
◇ タカトリ、徳島大と医療機開発、製造装置のノウハウ活用
◇ マルマエ、半導体向けの設備投資再開
◇ 中国の太陽光発電、14年に容量34GWへ、97%は系統連系済み
◇ ロンジー、インゴット工場拡張、年内3GW、15年4GWへ
◇ 昭和シェル石油 太陽電池事業、営業利益の目標達成、1~3月期 コスト低減で
◇ 中国LiB市場、基地局用に40億元、3年で1.5倍に拡大
◇ レネソーラ、栃木工場を稼働、バイテックと年産80MW
サイト内検索