電子デバイス産業新聞(旧半導体産業新聞)
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第33回

(株)ジャパンディスプレイ 代表取締役社長 大塚周一氏


12年度 黒字化を達成
茂原新工場の稼働前倒し

2013/4/12

(株)ジャパンディスプレイ 代表取締役社長 大塚周一氏
―― 2012年度の総括からお聞かせ下さい。
 大塚 初年度として黒字化できるめどが立った。上期は新拠点の立ち上げなどで苦労したうえ、下期は当初の計画から受注が大きく変動したため、一時は大幅な赤字すら覚悟したが、これを乗り越えた。結果的に統合3社の強みを結集できたことが生かせた。また、1~3月期は為替もプラスに作用した。
 12年度の当社の成果と自負できるのは、スマホのフルHD化だ。当社が設立された当初、スマホのフルHD化は14~15年がピークと見られていた。だが、当社は統合の強みを生かしてデザインインの件数を2倍にし、予想を2年も前倒してフルHDへの流れをドライブした。ハイエンド市場を変えたのは間違いなく当社だ。

―― 新型パネルの開発発表も多かった。
 大塚 フルHDパネルのほかに、超低消費電力の反射型液晶パネル、10.1インチのタブレット用パネル、薄型インセルパネルといった開発ができた。統合の成果として、消費電力の低減に寄与する「WhiteMagic」、独自のタッチ技術「Pixel Eyes」といった“尖った技術”を披露できたと思っている。

―― 旧パナソニックディスプレイから取得した茂原の第6世代(6G)新工場「J1ライン」の稼働開始が近づいています。
 大塚 当初は6月に稼働させる計画だったが、前倒しする。これにより、当社の低温ポリシリコン(LTPS)の生産キャパシティーは、設立当初に保有していた規模に対して、4.5G換算で一気に4倍に高まる。


(聞き手・本紙編集部)
(以下、本紙2013年4月10日号1面)

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