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第462回

(株)スギノマシン 副社長執行役員 杉野岳氏/執行役員RI事業部長 大西武夫氏


ロボやAIを活用し産機事業拡充
21年12月に専門部署を発足

2022/2/10

((株)スギノマシン 副社長執行役員 杉野岳氏
杉野岳氏
執行役員RI事業部長 大西武夫氏
大西武夫氏
 (株)スギノマシンは、国内有数の産業機械メーカーとして知られ、グローバルで高いシェアを誇る高圧ジェット洗浄装置や超高圧水切断装置をはじめ、幅広い産業機械を展開している。そのなかで、2021年12月、新たな取り組みとしてロボットやAIを活用した産業機械事業の拡充を目指し、「RI事業部」という専門部署を発足させた。今回、その内容について、副社長執行役員の杉野岳氏と、執行役員でRI事業部長の大西武夫氏に話を伺った。

―― RI事業部を発足させた経緯について。
 杉野 現在、当社では高圧ジェット洗浄装置、超高圧水切断装置、湿式・乾式微粒化装置、マシニングセンターなど、多様な機械を手がけている。そしてこういった工作機械や産業機器の未来を見据えたときに、メカだけでなく、ロボット、IoT、ICT、AIなどを組み合わせたトータルソリューションが求められると考えた。そこでまず、当社の新規開発部において2016年に「スイングアーム式コラムロボット」を開発。19年にはIoTやICTを活用した社内生産の効率化に取り組む生産革新部を設立した。そして21年12月にこの2つの要素を融合したRI事業部を設立した。

―― コラムロボットについて教えて下さい。
トータルソリューションのイメージ
トータルソリューションのイメージ
 大西 垂直または水平な柱に取り付けたアームが開閉・旋回する独自構造の多関節ロボットで、ロボット本体の背面にアームが飛び出さないため、基本タイプは設置面積が500×500mmと省スペースであり、壁づけでの使用も可能だ。人の作業スペースにそのままコラムロボットを設置し、作業を代替させることもできる。高剛性と直進性も備えており、ティーチングも比較的簡単に行える。4軸で可搬重量が7kgと20kgのタイプ、6軸で可搬重量が15kgのタイプをラインアップしており、自動車関連を中心に、航空宇宙産業などでも採用されている。

―― 現在のRI事業部の事業展開について。
 大西 まずは当社が展開する既存の産業機械商品に、予知保全、動作の最適化、見える化といった機能を付帯して提案している。さらに、ロボットを軸にハードとソフトの両面から各工程をコンパクトかつフレキシブルに連携するシステム、生産管理システムの構築・連携など、お客様の生産性向上につながるソリューションを一貫して提供できる体制も構築している。RI事業部の発足からまだ間もないが反響は大きく、受注も順調に伸びている。

―― RI事業部の方向性について。
 杉野 当社は、1936年の創業からこれまでメカ重視の機械メーカーとして事業を展開してきた。そして今後もその根幹は変わることはない。一方で、変化の激しい時代において、いかに高精度であってもメカだけではお客様の課題すべてを解決することは難しく、ロボット、IoT、ICT、AIなどを融合したトータルソリューションでの提供が必須となる。これまで培ってきた高性能なメカを捨てるのではなく、それらを活かし、当社がさらに成長するためにもRI事業部は中核的な役割を担っていく。まずはロボット、IoT、ICT、AIなどの各要素技術を向上させ、RI事業部の基盤固めと既存商品の融合を図る。スタートは10人体制だが、これを1~2年のうちに30人程度まで増員し、中期的には売上高20億円を目指す方針だ。また先述のとおり、RI事業部は当社の既存商品を強化する役割を果たすため、全社ベースではさらに売上高を押し上げる効果を見込んでいる。


(聞き手・副編集長 浮島哲志)
本紙2022年2月10日号9面 掲載

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