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成田市 市長 小泉一成氏


新設医学部で医師確保と国際医療人や外人医師の育成、日本医療の輸出を支援

2014/10/28

小泉一成市長
小泉一成市長
 千葉県成田市の小泉一成市長は9月25日、JPI(日本計画研究所)主催の特別セミナー「国家戦略特別区域 成田市『国際医療学園都市構想』『エアポート都市構想』~その最新動向と新たな発展~」の講演を行った。国家戦略特区の東京圏において、成田市が提案した医学部新設、医療人材の確保、医療産業の集積などで構成する「国際医療学園都市」の概要、成田空港が立地する強みを最大限に活かして、空港の機能強化と国内外からの来訪者を呼び込むハード・ソフトを盛り込んだ「エアポート都市構想」を柱に進められた。ここでは、「国際医療学園都市」を中心に講演内容を紹介する。

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◆超高齢化社会の到来と人口減少への不安
 小泉氏の講演は、これからの日本の超高齢化社会の到来と人口減少の解説から始まった。今後、首都圏、特に千葉県、埼玉県、神奈川県では高齢者が倍増し、医療・介護の重要性と需要が増大するが、その一方で、医師の高齢化も進展する。人口減少予測については、日本創生会議人口減少問題検討分科会の資料を引用し、20~30代の女性人口が半分以下に減ると、その自治体は「消滅可能性都市」とされ、今後、30年間で全自治体の約5割(896市区町村)に及ぶと説明。千葉県においては、減少率が70%を超える栄町、長南町、鋸南町をはじめ、県東部、南部地域を中心に多くの市の減少率が50%超と予測されている。また、減少率の低い自治体は、千葉市緑区2.6%、八千代市11.3%、千葉市中央区11.4%、成田市18.4%となっており、減少率が30%未満であれば人口減少の起こる度合いは低いという。

◆県は25年に医師1170人、看護師1.5万人不足
 都道府県別の医師数においては、人口10万人あたりの医師数が280人台の京都府、東京都、徳島県、270人台の福岡県、高知県に対し、千葉県は3番目に少ない164.3人にとどまっており、埼玉県は最少の142.6人、次いで茨城県の158.0人。
 千葉県における医師・看護師の現状は、県が千葉大学附属病院に委託した調査(2012~13年)では、25年に県下の医師は最大で1170人、看護職員は最大で1万5020人が不足するとの結果が出たこともあり、県では「新たな対策の検討が必要」として、危機感を強めている。

(続きは本紙で)

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