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(株)伊藤喜三郎建築研究所 執行役員プリンシパルアーキテクト 鈴木光一氏(1)


「超高齢社会と医療国際化の病院建築」を講演
千葉西総合病院

2014/12/16

鈴木光一氏
鈴木光一氏
 (株)伊藤喜三郎建築研究所の執行役員プリンシパルアーキテクトの鈴木光一氏は10月29日、JPI(日本計画研究所)の特別セミナー「超高齢社会と医療の国際化における病院建築の取組み」を行った。鈴木氏は、自己紹介と自身および「病院の伊藤」といわれる同社のこれまでの実績を簡単に説明した後、第1部「闘う病院~超高齢社会における急性期病院の戦略~」、第2部「今なぜ海外か~医療輸出戦略に向けた手探りの国際化~」の順で講演を進めた。

◇   ◇   ◇

◆医療環境から今後の病院のあり方を示唆
 鈴木氏は、自己紹介に続いて、第1部に移行した。超高齢社会の進行とともに2025年までに年間死亡者が30万人増加する。その8割が病院で亡くなっていることから、医療費が財政を圧迫し、国の政策はホスピタリティ・フィー削減(入院基本料の削減)へ向かっている。さらに、地域包括医療へのシフトに伴う病床機能の再編では、特に7対1看護入院基本料で収益を得ている病院のふるい落としにより、急性期病院の生き残り戦略が問われているとして、現在から近い将来にわたる医療環境を説明し、今後の医療施設の在り方を示唆した。
◆「闘う病院」千葉西総合病院を企画・具現化
新病院外観
新病院外観
 鈴木氏は、13年4月に竣工した千葉西総合病院新本館の構想段階からの興味深い過程を説明した。病院の設計に情熱を注ぎ、「いま、仕事で思うこと」と病院に思いを巡らせ、「患者は自分の病気と闘っている」、「医療スタッフは体力の限界と闘っている」、「事務長は帳簿と闘っている」として、生命(いのち)のために必死に闘う姿は美しく感動的であり、そうした医療スタッフへの尊敬をこめて、「闘う病院」という新コンセプトを考えた。

(続きは本紙で)

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