商業施設新聞
新聞情報紙のご案内・ご購読 書籍のご案内・ご購入 セミナー/イベントのご案内 広告のご案内
第517回

カルチュア・コンビニエンス・クラブ(株) SHARE LOUNGE事業本部 本部長 川口彩氏


SHARE LOUNGE事業 50店体制が目前、立地など多様化
スタバとの新業態もスタート

2026/4/7

カルチュア・コンビニエンス・クラブ(株) SHARE LOUNGE事業本部 本部長 川口彩氏
 カルチュア・コンビニエンス・クラブ(株)が「SHARE LOUNGE(シェアラウンジ)」を拡大している。2019年に始まった同事業は25年度内に50店に到達する見込みで、最近は三井住友銀行と共同で展開する「Olive LOUNGE」としての出店も目立つ。25年11月にはスターバックスと一体化した新業態も開始し、さらに事業は拡大していきそうだ。事業の動向や今後の展開をSHARE LOUNGE事業本部本部長の川口彩氏に聞いた。

―― 改めて事業の概要を。
 川口 インスパイアされる空間をコンセプトにした、職場でも自宅でもない場所を時間制で利用できるサービスとなる。自由にドリンクやスナックなどの軽食を楽しめるほか、プランによってはアルコールも提供する。コワーキングスペースは他社も展開しているが、シェアラウンジの最大の特徴は何といっても居心地の良さ。カフェのようなデザインとしており、座席の幅は広く、これにより仕事がはかどり、読書、カフェ利用など様々な使い方ができる。利用者は全体の半分以上を女性が占めているのが大きな特徴。他社のコワーキングスペースだと機能を重視しているためか、男性が多いと聞いているが、我々はカフェのような空間づくりなので女性に選んでいただけているようだ。

―― 店舗数がずいぶん増えました。
 川口 25年11月以降だけで6店出店しており、1月時点で国内計48店となった。25年度内に50店に到達する見込みで、海外でも台湾・中国に計4店展開している。シェアラウンジはアプリでチェックイン/アウトができるが、このアプリを利用できる提携店も12店あり、店舗網が広がってきた。事業当初は蔦屋書店やTSUTAYA BOOKSTOREと併設する形が基本だったが、最近はこれ以外の形も増えている。

―― 既存店の状況はいかがですか。
 川口 堅調に推移しており、都心、地方とも前年を超えている。19年にオープンしたときはワーク利用が多かったが、今ではカフェ利用など使い方が広がった。契機の一つが22年にオープンした丸ビルの店舗。丸ビルは施設としての知名度が高いほか、東京駅を望む最高のビューもあって居心地がとても良く、買い物途中のカフェ利用、0次会として使える店という認知が進んだ。この店の成功で事業の道筋が見えてきたように思う。

―― 最近はOlive LOUNGEとしての出店が増えています。
スターバックスと融合した新業態「LOUNGE & CAFE」
スターバックスと融合した新業態「LOUNGE & CAFE」
 川口 三井住友銀行、シェアラウンジ、スターバックスが一体になった空間で現在、48店中11店がOlive LOUNGEとして出店している。24年に当社が展開するTポイントと三井住友銀行のVポイントが統合したこともあり、何か一緒にできないかというブレストから生まれた取り組み。銀行は駅前など一等地に多く展開している一方で、15時以降や土日は一般の人は立ち寄らないという課題があった。銀行内のラウンジにシェアラウンジを出店することで、我々は一等地に出店でき、銀行はこれまで接点がなかった人へのタッチポイントができる。スターバックスがあることからかなり集客力は高く、大勢の方が集まる場所になっている。


―― Olive LOUNGEに続き、新業態の展開も開始しました。
 川口 25年11月、「キラリナ京王吉祥寺」にスターバックスと融合した新業態「LOUNGE & CAFE」を開始した。これまでもスターバックスと併設出店することは多かったが、さらに融合を深めた。2店のレジがシームレスにつながり、シェアラウンジ、スターバックスの共用席がある。店舗デザインも連続性があり、一つの空間になっている。
 キラリナ京王吉祥寺の店舗はもう一つ大きな特徴があって、小さなお子さんが遊べるキッズスペースを初めて設けた。これが非常に好評で平日から多くの方が利用しており、ベビーカーもずらりと並ぶ。これまでのシェアラウンジにはなかった光景で、ファミリーで賑わう場として色々なデベロッパーにも視察していただいている。

―― 業態だけでなく、場所も多様化したように思えます。
 川口 以前は東京の商業施設に集中していたが、今はオフィス、ホテル、空港など様々なところに出ている。エリアでも宮城県多賀城市、香川県高松市、福岡市など地方にも出店しており、今後も福島、軽井沢で出店を計画している。地方はカフェ、イベント、コミュニティとしての役割が強く、地方創生の文脈で出店を決めることが多い。例えば福島は福島駅前の再開発ビルに出店するが、エリアの賑わいづくりを担ってほしいと出店の依頼があり、それならば、と出店することになった。

―― 今後の出店について。
 川口 まだまだ東京で出店できると思っており、メーンは首都圏としつつ、大阪など関西にも出店したい。地方でも大都市や地方創生に当てはまるところは出店したい。広さは都心部だと100~150坪がスタンダードで、物件次第ではこれより小さい、あるいは大きい区画でも検討できると思う。現在は直営とFCの比率は半々程度だが、今後はFCが増えると思う。中長期的には100店、200店を目指せる業態だと考えており、Olive LOUNGE、LOUNGE & CAFEなど様々な形で出店していきたい。


(聞き手・編集長 高橋直也)
商業施設新聞2635号(2026年2月24日)(7面)
ズームアップ!注目企業インタビュー

サイト内検索