当社の大阪支局が大阪市梅田エリアに移転してから数年間、近くに「大阪マルビル」があった(現在は建て替え工事中)。その地下1階にはCDやDVDなどを販売する「タワーレコード梅田大阪マルビル店」があり、何か面白いものがないかと思い、足しげく通っていた。タワーレコード梅田大阪マルビル店には特徴があり、大阪に拠点があるFMラジオ局のサテライトスタジオが隣接していた。仕事終わりの夕方に行くと、ラジオ番組がこのスタジオから生放送されており、観覧客が数十人集まり、静かにスタジオの様子を見守っていた。
関西の主要ラジオ局のサテライトスタジオは他にあるのだろうか。調べてみると、大阪市の難波エリアにはFM大阪のサテライトスタジオがあるようだ。神戸市まで広げると、ラジオ関西が神戸市三宮エリアで1967年から「さんちかサテライトスタジオ」というのを運営していたそうだが、三宮再整備計画に伴い22年3月末に閉鎖している。
サテライトスタジオの周りにはものすごい人だかりができていた
一方、福岡市も複数あるようだ。「アミュプラザ博多」には「FM FUKUOKA JR HAKATA CITY studio」、福岡市天神エリアにはソラリアプラザ1階に「LOVE FM パークサイドスタジオ」、福岡市ももち地区にある大規模商業施設「MARK IS福岡ももち」内には「CROSS FM サテライトスタジオ」が設置されている。以前福岡市を訪れた際、LOVE FM パークサイドスタジオの前を通ると、若い女性を中心に多くの人だかりができていた。少し近づいてみると、ラジオ番組がこのスタジオから生放送されており、2時間後にあるダンス&ボーカルグループのメンバーがゲスト出演する予定だという。それを観たくて多くのファンが集まっていたのだ。
都心部に賑わいを創出するためにラジオのサテライトスタジオは有用であると実感した。商業施設の視点で考えてみると、好きなアーティスト目的などで館に多くの人が集まれば注目され、賑わいが創出する。加えて現代は推し活文化全盛であり、『推し』を観たくて、その館を調べたり認知したり、来館のきっかけが拡大するというメリットも考えられる。そのように考えると、商業側にとっては街づくりの視点も含め、サテライトスタジオを整備するメリットはある。関西のラジオ放送局がどのように考えているのか分からないが、今後も関西では大型商業施設の開業が控えている。サテライトスタジオというテナントも拡大していくのか注目したい。