韓国の電子商取引輸出(越境EC)が2026年上半期(1~6月期)に初めて10億ドルを突破した。化粧品などをはじめとする高付加価値商品を中心に海外需要が急速に拡大した結果だ。また、国家物流統合情報センター(NLIC)によると、26年1~6月期の越境EC額は10億353万ドルを記録した。前年同期より50.1%も増加している。
輸出増加の勢いは上半期を通じて続き、輸出「件数」より輸出「金額」が増えた点も特徴である。26年1~6月期の越境EC件数は306万4063件で、前年同期より9.0%増加にとどまったが、輸出金額は50.1%も増加した。化粧品やファッション、加工食品など高付加価値消費財が成長を牽引したと分析されている。韓国の越境EC業界では「化粧品のほか、加工食品などに対する海外消費者の関心と反応が顕著に増えている」とし、「従来のKポップグッズなどファンダム中心の商品を超えて、一般工業品への需要が多角化した」という声がある。
越境ECの成長は、韓国国内消費市場の停滞とも関連しているとの分析もある。国内販売業者は人口減少と消費萎縮で内需の成長余力が小さくなったため、海外市場に目を向けているという。特にグローバルプラットフォームを活用したD2C方式が拡大し、中小ブランドも海外の消費者を直接獲得する事例が増加している。
国際物流インフラの高度化も成長の背景に挙げられる。配送期間が短縮されて海外消費者の購買障壁が下がり、また国内販売業者も比較的少ない費用で海外に進出できる環境が整った。アマゾン、ショッピー、タオバオ、Qoo10(キューテン)などのグローバルプラットフォームに加え、パケットなど韓国国内プラットフォームも海外販売チャンネルを拡大し、越境ECの裾野を広げている。
前述のNLICは「越境EC市場は韓国国内の販売業者に新たな売り上げと収益を生み出す確実な機会の場である」とし、「海外進出を目指すセラーの関心と挑戦が続く限り、将来的な輸出規模の拡大余地は大きい」との見通しを示している。