商業施設新聞
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No.665

息子とやりたい色々なこと


岡田 光

2018/7/24

 40歳を目前に控えた6月上旬、私たち夫婦に待望の第一子となる男の子が誕生した。20時間超に及んだ陣痛は、妻にとって長く苦しい戦いであったが、生まれた息子の姿を見て、「よかった、よかった」と安堵の声を漏らした。私はというと、生まれた息子を両手で抱きながら、「お母さんを守ってくれてありがとう」と呟いていた。出産前に“母子ともに健康”をずっと願っていた私にとっては、生まれた喜び以上に、母子ともに無事であったという安堵感が広がっていた。その後、病院に駆けつけた母、義父や義母の満面の笑顔を見て、改めて、息子が生まれてきた喜びを噛みしめることになった。

 では、息子が生まれたら一緒に何をやりたいか。今から考えると、毎日が楽しくて仕方ない。商業施設新聞の記者としては、我が子を遊ばせる場所として、商業施設を選ぶのは当然だ。まだ首も座っていないので、遠方に行くのは困難であるが、近場でも遊べるスポットはいろいろある。筆者は関西在住なのだが、例えば、枚方市駅至近に立地する「枚方T-SITE」。カルチュア・コンビニエンス・クラブが開発した商業施設で、「蔦屋書店」を核に、食物販店やレストランなどがテナントとして入居する。2017年暮れに妻も事前に行ってリサーチしたが、同施設のおすすめが5階だ。
 同フロアは《子どもと学び》をテーマに掲げ、蔦屋書店の児童書を中心に、「ボーネルンド」や「音」といった子ども関連のテナントを多く集積している。それだけでも楽しめるのだが、私も妻も声を揃えて「これは良い」と評価したのが、児童書売り場の床である。枚方T-SITEのほかのフロアは、木材を基調とした内装で床もフローリングとなっているが、5階の児童書売り場のみ、人工芝生を採用している。そのため、息子がハイハイしても、歩くようになっても、走り回るようになっても、けがをする心配はなさそうだ。おまけに、親と本をじっくり読める空間も用意されており、読書好きの妻は早く連れて行きたい、と毎日口にしている。

母と息子を連れていく予定の「スタジオアリス」
母と息子を連れていく予定の「スタジオアリス」
 同じ京阪沿線で私が息子を連れて行きたいのは、樟葉駅前に立地する「くずはモール」だ。京阪グループが管理・運営するショッピングセンターで、240店近くがテナントとして入居する大型商業施設である。同施設も「トイザらス・ベビーザらス」や「マザウェイズ」などキッズ関連のショップを集積しているが、私は南館のイベントスペースにある「SANZEN-HIROBA」に息子を連れていきたい。SANZEN-HIROBAには本物の電車が展示されており、電車内を見て回るのはもちろん、電車の運転を体験することも可能。こちらは3歳ぐらいにならないと本人に実感が湧かないかもしれないが、甥っ子も3歳からは毎週末通っていたという話を聞いているので、息子が3歳になったら一緒に行ってみたいと思う。

 これまで行きたい場所ややりたいことをたくさん並べたが、私が今、最も行きたくて、かつやりたいことが1つある。それはスタジオアリスで写真を撮ることだ。ただの写真ではない。私の母に抱かれながら、息子が笑顔で写る写真である。残念ながら、私は祖父や祖母に遊んでもらった記憶がほとんどなく、祖父や祖母の写真も、遺影として残る顔写真のみだ。幼少時は、友達に「おじいちゃんやおばあちゃんと遊園地に遊びに行ったよ」という話を聞いて、寂しい気分を何度も味わった。だからこそ、生まれてきた息子に、「この人が祖母なんだよ」と後々語ってあげられる証拠がほしい。赤ちゃんの撮影では定評のあるスタジオアリスで、素敵な1枚を残してあげたいという親心が、私の中で芽生えつつある。
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