商業施設新聞
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No.721

兵庫県の宝の山


今村 香里

2019/9/3

 7月4日に商業施設「コトノハコ神戸」がオープンした。コトノハコ神戸は、新神戸駅に直結する旧新神戸オリエンタルアベニューを改装し、新たな商業施設としてオープンしたもの。劇場や店舗をリニューアルし、新幹線停車駅の立地を活かしたコト消費中心の施設に生まれ変わった。施設の特徴は、駅と直結するほかにも、シティホテルの「ANAクラウンプラザホテル新神戸」が併設されているため、観光やビジネスでの利用が多いという。今回は、出店した店舗の一つ「兵庫県おみあげ発掘屋」を紹介したい。同店は、新幹線とのアクセスに便利な3階のJR側エントランス付近に出店しており、兵庫県産の商品を展開している。

人形浄瑠璃の人形を間近で見たのは初めて
人形浄瑠璃の人形を
間近で見たのは初めて
 まず、気になるのが店名の“おみあげ”だ。諸説あるそうだが、広辞苑によると現在のお土産の“みやげ”の音の語源は、「よく見て、よく調べて、人に差し上げるもの」の「見上げ・土産」を意味し、“みあげ”が転じて、“みやげ”になったとされる。店名を“おみあげ”にしたのには、上記のように、たしかな品を大切な方にじっくり選んで贈っていただきたい――。という思いが込められているそうだ。その名のとおり、神戸スイーツ、灘の酒、兵庫の工芸品など生産者や販売者の思いが込められた商品が揃っている。

 一方の“発掘”には、後世に残すべき兵庫県の伝統、技術、味を掘り起こし発信していくという思いも込められている。通常は生産・製造地でしか購入できない商品や、地元の人にしか知られていない商品もあるので、宝を発掘するような気分で、買い物が楽しめる。

兵庫のどこで生産されたかがひと目で分かる表示
兵庫のどこで生産されたかが
ひと目で分かる表示
 同店を手がけた(株)エムズブランディングの鵜殿代表は、「最終的には手に取った商品をきっかけに実際に現地に足を運んでもらいたい」と話す。実際に足を運んでもらうことで、兵庫県の活性化につなげていくのだという。また、商品の販売だけでなく、今後店内では様々なイベントを行っていく予定だ。筆者が訪れた日は、人形を持って練り歩く人の姿があった。尋ねてみると、淡路人形浄瑠璃の人形づかいの方だという。恥ずかしながら、淡路島に人形浄瑠璃の芝居小屋があるのを知らなかったので、こういう機会があれば興味を持って現地に行きやすいと感じた。

 さらに、商品の案内表示は、広い兵庫県内のどこで生産されたものかが、ひと目で分かるように地図中に印がされているなど、県外の人からの目線で、商品はもちろん、イベントやディスプレイなど様々な角度で兵庫県の魅力をアピールしている。

 鵜殿代表が「単なる物産店にはしたくなかった」と語るように、兵庫県の魅力が詰まった宝の山のような空間である。新神戸駅を利用する際などには立ち寄ってみて欲しい。
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