商業施設新聞
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No.426

サファリパークの底力


若山 智令

2013/9/17

重厚なサファリパークのバス
重厚なサファリパークのバス
 子どもの頃によく行った群馬サファリパークだが、行ったという記憶が微かに残るだけで、あまり覚えていないというのが実情である。最近、暑さも最盛期を迎える頃、同地へ行った。到着したのは昼過ぎだった。夏休みシーズンであるから子どもたちで賑わっているだろうと想像していたが、思いのほか人が少ない。今回は自家用車ではなく、エサやり体験バスに乗ると決めていたので、料金を支払ってバスに乗り込んだ。

 車内では、運転手がガイドを兼ねる。この運転手の軽妙なトークのおかげで、楽しさが何倍にも広がる。思わず「へぇ~」と驚くことが多々あり、知識の深さや話術に感心した。90分のバスツアーだが、そのうち40分はバスから降りて動物を見る「ウォーキングゾーン」である。
 見るといってもいわゆる普通の動物園と同じで、檻の中にいる動物たちを外から眺めるというものである。したがってその間、ツアーの“サファリ感”は失われる。ここにはそれなりの数の動物がいるのだが、猛暑のため動こうとせず、彼らは仕事を放棄し続けていた。

 ところがこれが、猛獣ゾーンに入ると事態が急変する。ここに着くまでの私は、正直に言ってテンションが上がっていなかった。だが、各人にエサ用の肉が配られ、ライオンの姿が見えてくると、バスの内が熱気と緊張感に包まれてくる。これを求めてはるばる群馬まで来たことを実感する。車外に差し出したエサの肉に向かって襲い掛かってくるライオンたちは迫力満点。それは一瞬の体験だが、非常にエキサイティングで、「これぞサファリパーク」という圧倒的な充実感を感じた。エサを食べ終えたライオンたちは、一仕事を終えたとばかり、満足そうに日陰へ帰っていった。

 同園には、ほかにもレインジャーツアー(オフロードカーで動物に接近できるツアー)や、夕方から時間限定(実施日も決まっている)のナイトサファリ&夕暮れサファリツアーといった企画がある。より近くで、普段と違った環境で動物を見たい人にはオススメだ。

 私にとっての動物園は、大人になってもまだまだ十分に楽しめるところである。個人の意見はもちろん、商業施設新聞の一記者の立場からも、動物園をはじめとしたレジャー施設がもっと活発に開発されてほしいと望んでいる。
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