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日本政策金融公庫、中小企業設備投資動向調査公表、23年度は前年度実績比2.9%減少


2023/7/18

 日本政策金融公庫は、中小製造業設備投資動向調査2022年度実績・23年度当初計画(4月調査)をまとめた。これによると、22年度の国内設備投資額の実績は、21年度実績比16.9%増加となった。上半期、下半期別では、上半期は前年同期比24.9%増加、下半期は同10.6%増加となった。


 23年度の国内設備投資額の当初計画は、22年度実績比4.9%減少となった。前年度実績比でみると、2年ぶりの減少。上半期、下半期別では、上半期は前年同期比2.9%減少、下半期は同6.7%減少となった。なお、23年度当初計画を22年度当初計画と比べると、2.8%増加となっている。


 業種別にみると、22年度実績では、17業種中14業種で増加となった。「生産用機械」「窯業・土石」「印刷・同関連」などが大きく増加している。増加の寄与度は「生産用機械」「窯業・土石」「食料品」などで大きかった。23年度当初計画では、17業種中6業種で増加となった。

 投資内容別にみると、22年度実績の増減率は、「建物・構築物」が最も高かった。23年度当初計画では、22年度実績に比べ「機械・装置」の構成比が上昇している。

 投資目的をみると、22年度実績では、「更新、維持・補修」投資の構成比が34.2%と14年連続で最も高い割合となった。また、「能力拡充」投資の構成比が2番目に高い。23年度当初計画では、「更新、維持・補修」投資の構成比が引き続き最も高くなっている。

 設備資金の調達状況をみると、22年度実績では、「内部資金」の構成比が49.4%に低下し、「借入金計」は49.2%に上昇した。23年度当初計画では、「内部資金」の構成比が46.0%と低下し、「借入金計」が53.5%と上昇している。

 23年度の設備投資の増減可能性DI(設備投資が「増加する可能性がある」企業割合-「減少する可能性がある」企業割合)は6.7と、2年連続でプラスとなった。

 22年度に海外拠点への設備投資を実施した企業割合は2.8%と、21年度実績(2.7%)からわずかに増加した。23年度当初計画では、2.9%となっている。

 企業規模別に海外拠点への設備投資実施割合をみると、22年度実績では、50~99人、100~199人の規模で増加した。

 国・地域別にみると、中国では、22年度実績の投資割合が減少し、3年連続の減少。23年度も減少する計画。ベトナムで22年度実績の投資割合が減少しているが、23年度は増加に転じる計画。タイでは、22年度実績の投資割合が増加したが、23年度は減少する計画となっている。

 22年度実績の上位3カ国への投資目的をみると、中国やベトナムでは「現地・第三国の需要開拓」の割合が最も高く、タイでは「取引先の海外展開への対応」の割合が最も高い。
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