電子デバイス産業新聞(旧半導体産業新聞)
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第54回

富士電機(株) 電子デバイス事業本部事業統括部長 宝泉 徹氏


堅調な市況に合わせ増産
SiCシェア30%目指す

2013/10/25

富士電機(株) 電子デバイス事業本部事業統括部長 宝泉 徹氏
―― 直近の市況を。
 宝泉 自動車用パワー半導体市場は前年度に引き続き好調に推移しており、産業用パワー半導体市場も太陽光発電や風力発電のPCSなど新エネルギー向けやサーボなどの工作機械向けが増えつつある。電源用ディスクリート市場はクリスマス商戦を受けて堅調に推移している。

―― 前工程の生産は。
 宝泉 市況の回復を受け、富士電機半導体マレーシア社はフル稼働中だ。今後は堅調な市況に合わせて国内前工程の増産に努めていく。2012年7月にルネサス北日本セミコンダクタから買収し設立した富士電機津軽セミコンダクタでは、ルネサスとの契約上、ルネサスへMCUなどを供給しているが、富士電機製品の比率を徐々に増やしていく。12年度は不景気の影響でほとんど比率が増えなかったが、第4四半期あたりから比率を増やす予定だ。また、10月に稼働した山梨工場でも8インチラインでIGBTを増産する。

―― 後工程の計画は。
 宝泉 富士電機(深セン)社の生産設備を増強し、インバーターやPCS向けのPIMなど様々なパッケージを増産する。電源用ディスクリートがメーンのフィリピン富士電機社では12年度からエアコン用、13年度から自動車用製品の組立を始めており、供給能力を拡大した。富士電機半導体マレーシア社も生産設備を増強し、海外生産高比率を12年度の35%から13~15年度の中期経営計画では60%へ大幅にアップさせる。

(聞き手・本紙編集部)
(以下、本紙2013年10月23日号1面)

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