■発刊趣旨とご購入のご案内

　コロナ禍で大きく苦戦した小売業界ですが、人流の回復、インバウンドの復活などを背景についに本格的に回復してきました。百貨店では伊勢丹新宿本店の2023年3月期における売上高は3276億円となり、過去最高を記録、さらに24年3月期は過去最高を更新する計画です。また、出店を回復するアパレル企業もあり、ドラッグストアなど引き続き積極出店を行う企業も少なくありません。
　一方で、ドラッグストア、スーパー、コンビニエンスストアは商材が近しく、昨今は競争が激しくなってきました。百貨店も首都圏では好調なものの、地方都市や郊外では苦戦も目立ち、閉店・業態転換も散見されます。オーバーストア、地方を中心とした少子高齢化・人口減少により、将来的には小売業界は難しい状況を迎えるとみられます。
　こうした中、本書は小売業界を中心とした企業ごと、業界ごとの動向・戦略について詳述しております。これまで本書の内容は年刊の「商業施設計画総覧」の前半部分として掲載しておりましたが、今年からリニューアルし、小売業界動向は本書「小売業界 出店・戦略 ハンドブック」、商業計画総覧は不動産デベロッパーの動向、注目の商業施設、商業施設や再開発、物流施設、ホテルの開発案件を掲載する書籍とさせていただきました。
　本書は2章構成とし、第1章では、23年度の主要小売企業の出店動向のレポート、2章では小売業界を中心とした18業界・184社の戦略、動向、出店計画などをレポートし、小売業界の動向を知ることができる1冊としております。

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■内容構成