■発刊趣旨とご購入のご案内

　2次電池は、環境対応車、電動バイク／自転車、産業用途、電動工具など幅広い用途で需要が高まっています。なかでも環境対応車は電気自動車、ハイブリッド自動車の出荷量が急激に伸びていますが、これらに搭載されるリチウムイオン電池、ニッケル水素電池の需要量も同様に伸びていくことが容易に予測されます。加えて、太陽光発電や風力発電などの自然エネルギーで発電した電気を貯蔵する蓄電池としても一部実用化されていますが、今後ますます本格化していくでしょう。
　一方、電気二重層キャパシタやその一種とも言えるリチウムイオンキャパシタにも期待が集まっています。電気二重層キャパシタは、瞬時電圧低下補償装置、無停電電源装置、工場内搬送システムではすでに実用化されているほか、2次電池と同様に自然エネルギーと組み合わせた蓄電池用途も検討されています。リチウムイオンキャパシタは電気二重層キャパシタと同じ用途が検討されていますが、高エネルギー密度化により自動車向けでも期待が高まっています。
　供給サイドを見ると、これらはいずれも日本勢が圧倒的です。2次電池では全世界市場シェアの6割以上を占めており、日本勢が事実上牽引してきた分野と言えるでしょう。他方、中国、台湾、韓国などが急激にキャッチアップしており、今後の勢力図は未知数です。
　本書は2009年に発刊した『2次電池・電気二重層キャパシター産業総覧』の最新版です。リチウムイオン電池、ニッケル水素電池、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタなどの電池および材料、製造装置、市場動向など2次電池に関わるすべての分野を多角的に捉え、また、大学・研究機関の研究開発動向についても網羅しました。

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■内容構成