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リープわいは 細谷恵子氏、看多機開設の経緯や成果・課題を講演


看多機新設で助成金フル活用、アセスメントで適切な利用促進を、開設1年で要介護度減少

2016/3/1

細谷恵子氏
細谷恵子氏
 2015年11月17日に開催された(公財)日本看護協会主催の「看護小規模多機能型居宅介護事業者交流会」で、看護小規模多機能型居宅介護(看多機)の実践報告「看護小規模多機能型居宅介護事業の普及に向けた取り組み~東京都新宿区の取り組み~」として、管理者の立場から(株)リープわいは 代表取締役の細谷恵子氏が講演した。新宿区で現在も営業している看多機「わいは」(新宿区上落合1-23-19)を開設した経緯や、看多機を運営する上での困りごと、開設までの問題点、看多機実習研修の受け入れ状況、開設から1年の成果・課題などを語った。

◇   ◇   ◇

◆訪問看護ステーションが看多機開設のきっかけ
 リープわいはは当初、新宿・落合地区で訪問看護ステーションを開設し、一人暮らし、がんの末期、生活保護、看取り、最期をどのように過ごすか、どのように迎えるのかを、訪問看護の現場で数多く見てきたという。
 細谷氏は現場で「腸ろう、HPNなどが付いた医療依存度の高い胃がん末期・一人暮らし・生活保護で、病院には絶対に行かない、死ぬまで家にいるという男性。すい臓がん末期の利用者で、利用者本人は家がいい、家族も家で介護したい、でも家で死を迎えるのは怖いから看護師さん毎日来てくださいなど。訪問看護の現場では様々な利用者を見てきた」と回想する。看多機開設のきっかけとなったのも、訪問看護の利用者のがんの看取りからつながった縁もあって、現在地に看多機を立ち上げることになった。

◆色々な助成金を活用するべき
 現在地に整備する際、1~2階を施設、3階を利用者の住宅としたため、総建築費は1億円(リープわいは+地主で按分)となったが、うち借入金で5000万円、新宿区介護基盤緊急整備特別対策事業補助金で2000万円をまかなったほか、備品関係は1100万円となったが、自己資金は540万円用意し、残りの560万円は東京都地域中小企業応援ファンド助成金を活用したという。同氏は今後看多機などを新築する事業者に向け「利用できる助成金は多いので、新築する際はしらみ潰しに探すべきだ」とアドバイスした。

(続きは本紙で)

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