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大阪はびきの医療C、196億円投じ開院、最新鋭機器で専門医療を強化(1)


心臓血管外科など4科新設、ハイブリッド手術室や支援ロボット導入、病棟全体を陰圧化

2023/8/29

 大阪府立病院機構大阪はびきの医療センター(旧大阪府立呼吸器・アレルギー医療センター、大阪府羽曳野市はびきの3-7-1、Tel.072-957-2121)は、先ごろ、新病院の内覧会を開催した。規模はS造り6階建て(免震構造)延べ約3万4199m²。5月6日に入院患者を移送し、同月8日から外来診察が始まる。

5月8日に外来診察を始める新病院の外観
5月8日に外来診察を始める新病院の外観
 新病院は既存の研究棟や木造の病棟などを取り壊し、その跡地に整備した。規模はS造り6階建て(免震構造)延べ約3万4199m²。病床数は結核病床を減らして405床(一般354床、結核45床、第二種感染症6床)とし、診療科目は4月に心臓血管外科、歯科口腔外科、腎臓内科、糖尿病・内分泌内科を新設して30科目を標榜する。事業費は約196億円で、内訳は建設費が約158億円、医療機器は約38億円。基本設計・監理は(株)山下設計、実施設計・施工は(株)竹中工務店が担当した。

 新病院は(1)呼吸器・アレルギー・感染症など専門医療機能の充実、(2)地域の基幹病院としての高度専門医療機能の強化を図っている。(1)では、アレルギー・アトピーなど専門医療の充実や、感染症(結核や新型コロナなど)への対応強化を実施。(2)では急性期機能の強化、がん診療拠点病院機能の充実、生活習慣病への対策強化、分娩室・NICU隣接配置による連携強化を図っている。とりわけ、生活習慣病への対策強化では新規診療科(心臓血管外科、糖尿病・内分泌内科、腎臓内科、歯科口腔外科)の開設とともに、既存診療科である循環器内科の体制充実を図っており、既存診療科との連携により様々な併存疾患を持つ患者への対応を充実させた。そのほかにも、がん診療拠点病院機能の充実では肺がん以外のがん(消化器、乳腺、泌尿器、生殖器など)医療体制の強化を行った。

 主な諸室としては、手術室が6室(ハイブリッド手術室を含む)、ICUは4床、HCUは12床、NICUは3床、外来化学療法室は20床を備える。医療機器は手術支援ロボットのほか、手術ナビゲーションシステム、血管造影撮影装置、リニアック、ガンマカメラ、MRI装置、CT装置、病院情報システムを新規に導入。その一方で、1.5テスラMRI装置、X線テレビ装置、マンモグラフィ装置は既存の病院から移設している。

手術室の様子
手術室の様子
新規に導入されたCT装置
新規に導入されたCT装置

 フロア構成として、地下1階は免震層となり、地上1階は結核病棟、薬剤部門、給食部門を配置。2階は感染症外来のほか、外来/化学療法部門、検査/放射線部門、救急部門を設けている。3階はICUやHCUに加え、透析部門、管理部門、検査部門、手術部門を導入した。4~5階は病棟となり、4階に一般病棟や産婦人科病棟、小児科病棟を配置し、同フロアに分娩部門も設置。5階は一般病棟や感染部門を設け、最上階の6階にはレストランやリハビリ部門を整備している。

外来診察室などをワンフロアに集約
外来診察室などをワンフロアに集約
 新病院の特徴として(1)明るくて広いエントランスとワンフロア外来、(2)幅広い高度専門・急性期医療の提供、(3)災害への備えの3つを挙げている。(1)では羽曳野市の豊かな自然をイメージしてアースカラーを基調とした内装に仕上げ、外来診察室、検査、放射線、受付・会計をワンフロアに集約。外来待合でのWi-Fiの整備も行った。(2)ではハイブリッド手術室や手術用ロボットなど、高度な手術にも対応できる手術室を整備したほか、CT装置やMRI装置、血管造影撮影装置など最新鋭の医療機器などを導入した。新型コロナといった感染症の拡大時には、病棟全体を陰圧化できる独自の換気システムも整備。(3)では免震構造を採用したほか、大阪府特定診療災害医療センターとして、大規模災害発生時の患者収容スペース、医療ガス設備、コンセントを設置し、自家発電や貯水設備なども導入している。

(岡田光記者)
(この稿続く)

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