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No.66

福島市、企業立地セミナー開催、市長が立地を広く呼びかけ


2023/8/15

 福島市役所主催による福島市企業立地セミナーが、7月27日に東京都内のホテルで開催された。福島市長の木幡浩氏が挨拶するとともに市の概要などを紹介し、広く立地を呼びかけた。

福島市長 木幡浩氏
福島市長 木幡浩氏
 市長は、「福島の復興は順調に進んでいる」と語り、ふるさと納税もまちづくり賛同型が増えてきていると説明した。企業立地の基本姿勢として、総合的な企業・従業員へのサポートを実施。誘致だけでなく人材の確保のサポートも行っており、外国人も定住しやすい街づくりを進めている。誘致企業と地元企業のマッチングも行っており、お互いが化学反応を起こすような取り組みを進めている。

 子育てをしやすい街を目指し、「日本子育て支援大賞2023」を東北初受賞。質を重視した取り組みを進めている。

 福島市は高速道路の結節点にあり、また仙台国際空港から約50分、福島空港から約90分に位置しており抜群の交通利便性を誇っている。福島県が浜通り地区で進めている、福島イノベーション・コースト構想との連携も進めており、浜通り地区への玄関口としての活用も提案している。

 企業立地促進助成制度も充実しており、工業団地に立地した場合は用地取得費の40%、民有地の場合30%(上限7000万円)を助成。「ゆとり福島満喫オフィス」開設支援制度も創設し、本社移転・支社開設を支援するだけでなく、働く人が福島市に転入する場合の支援なども行っている。

 市内の福島おおざそうインター工業団地は第1期が販売完了しており、第2期16万m²の分譲を、24年度を目標に開始する。

トークセッションの様子
トークセッションの様子
 トークセッションでは(株)サンワ代表取締役社長の山川景子氏と(株)菊池製作所取締役経営企画部長の乙川直隆氏が登壇し、それぞれの企業の概要や福島市に立地した理由などについて説明した。

 サンワは商社としてスタートした企業で、現状はノベリティーグッズなどのOEMを行っている。19年10月に飯舘村の中学校として使っていた市内の施設の土地と建物を居抜きで購入し、アクリルグッズの注文増加に対応している。当初は人員の採用が難しかったが、現在は福島工場で社員100人、関係企業を含めると200人規模の人員が働いている。福島工場では敷地内に6000m²の建屋を建設中で秋には稼働する予定。また、旧大久保小学校の校舎も購入。福島第2工場としてこちらも秋には稼働する予定である。

 菊池製作所は金属およびプラスチック製品などの生産を行っており、一括一貫体制の総合モノづくりを行っている。また、産学連携とスタートアップ投資を行っており、ドローン製作会社やアシストスーツを開発・製造する(株)イノフィスなどをグループ企業として抱えている。同社は飯舘村に主力工場があり、操業は継続できていたが従業員が避難しなければならず、通勤が困難という問題があった。福島市に拠点を置くと、東京都八王子市の本社との中間点となることから、事業所の設置を検討していた折、市からおおざそうインター工業団地を紹介され立地を決定した。

 最後に市長は「市としては連携の場所を創っていきたい」と語った。
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