商業施設新聞
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No.1048

スポーツ×商業施設のポテンシャル


高橋直也

2026/3/17

東京ドームに足を運び、スポーツ×商業施設のポテンシャルを実感した
東京ドームに足を運び、スポーツ×商業施設のポテンシャルを実感した
 機会があって、WORLD BASEBALL CLASSIC 2026の各国代表の練習を観るチケットを入手した。場所は東京ドームだ。スポーツと商業施設を掛け合わせる取り組みは増えており、「北海道ボールパークFビレッジ」などが知られている。東京ドームにも複合施設の「ラクーア」が併設されており、「スポーツ×商業施設」の先駆け的存在だ。当日は少々仕事が立て込んでいたが、良い勉強になると思って東京ドームに足を運んだ。あくまで仕事である。

 東京ドームには10年以上足を運んでおらず、かなり久しぶりだった。視察として行っているため、まずドーム内の飲食店をチェックしたところ、「京都勝牛」「串カツ田中」など多店舗展開している店が多いことに気づく。そのほか、ピザ、餃子、韓国料理、ホットドッグなど業種はかなり幅広い。昨今、商業施設では食が集客装置として存在感を発揮しているが、東京ドームでもグルメを充実させて、観戦体験をより魅力的にしようとしていることが分かる。

 座席についた時、スポーツ×商業施設の底力のようなものを感じた。世代がとにかく幅広いのだ。小学生と思しき子どもたち、学生風の人、社会人、シニアなど様々な属性の人がいた。駅など公共的な空間には幅広い属性の人々がいるが、「施設」としてここまで幅広い層が揃う場所は稀有ではないか。試合前後にこうした人々を周辺の商業施設まで誘引、回遊してもらえると商業施設としては大きなビジネスチャンスになる。

 一方で、東京ドームも含め、スタジアムやアリーナはスポーツだけでなく、コンサートなど多目的に利用される。以前、イベントホールを併設する商業施設を取材したことがあるが、若い人に人気のアーティストより、中高年に人気のアーティストの方が売り上げにつながりやすいという話を聞いた。やはり中高年の方が懐に余裕があるようで、空いた時間や観覧後にしっかり消費してくれるそうだ。いま、各地でスタジアムやアリーナといったスポーツ施設の整備計画がある。スポーツ施設で集客した人を周辺に人を波及させようとするはずだが、スポーツ施設をつくるだけでなく、周辺にどういった店舗を設けるかが重要になる。スポーツと商業施設がうまく掛け合わさることで、賑わいが最大化されるはずだ。
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