商業施設新聞
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No.637

講演


松本 顕介

2017/12/26

11月13日のセミナーの様子。なかなかイメージどおりにいかないのが歯がゆい
11月13日のセミナーの様子。
なかなかイメージどおりにいかないのが歯がゆい
 今年のM-1グランプリは、「とろサーモン」がチャンピオンに輝いた。次点の「和牛」とは僅差である。それくらい甲乙つけ難かったと思う。それにしても見事だ。ネタの完成度はもちろん、その話術に聞き入ってしまう。滑舌、スピード、抑揚、間の取り方、すべてが計算し尽くされていたであろう。あまたいる漫才師の中で頂点を極めた、匠の域だ。自分だったら間違いなく噛むし、厳しい審査員、観客、視聴者を意識した瞬間、頭の中からネタが飛んで真っ白になるだろう。極度の緊張の中での、あのパフォーマンスは筆舌に尽くし難い。

 と、ここまでM-1ネタを引っ張ったのは、11月に講演を2本こなしたからだ。13日に「商い創造研究所10周年設立記念特別シンポジウム『2018商業が何を変えるのか』」、27日に「産業タイムズ社創立50周年記念カンファレンス+商業施設計画総覧2018年版の発刊記念『本紙記者が解説!商業開発&街づくりの最新トレンド』」を開催、登壇した。

 商い創造研究所とコラボレーションしたシンポジウムでは、私が2018年の商業施設や街づくりの動向に軸を置き、商い創造研究所の松本大地氏が商業を取り巻く課題などを解説し、そこから導き出される商業施設のあり方を提案。実にバランスの良い構成だったと思っている。

 一方、27日の講演は、「2018年の商業開発と街づくりのトレンド」や、「MICE」、「LRT」、「テーマパーク」、「東京再開発」をテーマに、解説は私も含めて本紙記者6人というラインアップ。聴講いただいた方のアンケートでは、中には厳しいご意見もあったが、比較的好意的なものが多かった。非常に専門的なテーマもあったので、それらをより引き立たせるためにも、あんなテーマ、こんなテーマもあったら良かったのではないかとも思われる。こういう機会があれば、次回はさらに煮詰めていきたい。

 改めて自分の講演内容を振り返ってみると、なかなか思いどおりにいかないものだと実感する。会場の形態が異なると、微妙に自分の緊張の度合いも変わるのだ。今回の2つの講演は、1つがホール型で後部席がせり上がっているタイプ、1つがいわゆる会議室的なフラットタイプ。会場の形状でここまで雰囲気が変わるものかと驚いた。ホール形式の方が聴講者との距離感を掴みやすいく、フラットな会議室タイプは距離感がやや掴みにくい。さらにはホールタイプの方が、観客に囲まれている感覚が強く、少々興奮を覚える。アドレナリンが分泌されるのがわかる。

 つけ加えると、実は随所に仕込んでいた小話を披露しようと用意していたのだが、本筋の話題を話し切るのに精一杯で、小話、小ネタを差し挟む余裕がなかった。M-1ファイナリストの“魅せる話術”のようには、なかなかうまくいかないものだなと痛感する。再びこういう機会があれば、多少は笑いも取れるようにしたい。そのためには、しゃべりのパフォーマンスを上げるとともに、小ネタ集めのための取材力も上げたいところだ。
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