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第277回

オリックス・レンテック(株) 執行役員 事業開発本部長兼新規事業開発部長 黒嵜隆二氏


ロボレンタル 目標の3倍を達成
物流向けのサービスも開始

2018/6/15

オリックス・レンテック(株) 執行役員 事業開発本部長兼新規事業開発部長 黒嵜隆二氏
 オリックス・レンテック(株)(東京都品川区北品川5-5-15、Tel.03-3473-7561)は、3万2000種・170万台の機器を取り扱うレンタル業界の国内最大手。その一環として2016年4月からロボットのレンタル事業「RoboRen(ロボレン)」を展開しており、当初の想定を上回るペースで実績を積み上げている。執行役員で事業開発本部長兼新規事業開発部長の黒嵜隆二氏に話を伺った。

―― 貴社のロボットレンタル事業の概要から。
 黒嵜 次世代ロボットに特化したレンタル事業として16年4月から開始し、安全柵なしで人と一緒に働くことができるヒト協調ロボット、自動搬送ロボット、追従運搬ロボットといった製造現場で使用されるロボットを中心に、人型のアンドロイドロボットを含めたコミュニケーションロボット、作業時の腰の負担を軽減するウエアラブルロボットのパワーアシストスーツなど、現在16社26機種をラインアップしている。
 直近では5月から(株)デンソーウェーブ(愛知県知多郡)の協働ロボット「COBOTTA(コボッタ)」のレンタルサービスを開始した。コボッタは、内蔵されたコントローラーを含めて本体重量がわずか4kgという小型のヒト協調ロボットで、従来のロボットでは自動化が難しかった小型部品のハンドリングや検査冶具へのセッティングなどにも対応が可能。研究施設での検査の補助作業、学校でのプログラミング教育などでの利活用も見込んでいる。

―― サービス内容ならびにこれまでの引き合いは。
 黒嵜 当社のレンタルプランは、お客様によるロボット導入検証の基本期間を6カ月に設定し、期間中は当社専任のロボットエンジニアによるロボットの操作方法レクチャーや電話サポートサービスを含めてトータルでサポートする。人手不足による省人化・自動化ニーズが高まるなか、事業開始からこれまでに想定を上回る反応を得ており、当初は16~17年度の2年間で100件のレンタルを目標にしていたが、実際は300件以上の実績を積み上げた。傾向としては利用者の60%以上が非ロボットユーザー、つまりこれまでロボットを活用したことがない方で、「まずはレンタルでロボットを試したい」という潜在的なニーズが非常に高いと感じている。

―― ショールームも充実しています。
走行デモなども行える「Tokyo Robot Lab.2」
走行デモなども行える「Tokyo Robot Lab.2」
 黒嵜 東京都町田市にある当社の東京技術センター内にロボットショールーム「Tokyo Robot Lab.」を17年1月に開設。約200m²のスペースに当社が取り扱うロボット製品を展示し、お客様がロボットの性能を比較検討できる場として活用している。さらに17年9月には自動搬送ロボットの走行デモなども行える「Tokyo Robot Lab.2」を同センター内に開設し、これまでに500社1700人以上が来場された。ありがたいことに関東圏だけでなく全国から来場いただいており、将来的には関西圏や九州にも同じような施設の設置を検討していきたいと考えている。

―― 18年度の方向性について。
 黒嵜 事業を開始した16年度から17年度までの2年間は事業の体制を整え、多くの方に当社のロボットレンタル事業について知っていただくための期間であった。18年度は、お試し利用するだけではなく、ロボットの本格的な導入に発展する案件を増やしていきたい。
 そのためにはロボットに関する技術力を高める必要があり、用途に応じたカメラやハンドなどをあらかじめパッケージ化した製品や、ヒト協調ロボットと自動搬送ロボットを組み合わせたものなど、ロボットソリューションの提案力を向上させていきたい。また、システムインテグレーターや周辺機器メーカーとの連携拡大なども積極的に進めていきたい。

―― 注力分野は。
 黒嵜 物流施設向けのアプローチを強化していきたいと考えており、その1つとしてオリックス(株)が開発する物流施設に入居するテナントを対象に、物流ロボットを6カ月間無償で提供するレンタルサービスを5月に開始した。当社が取り扱っている自動搬送ロボットなどを用途に応じて利用していただくことができ、入居スペースの有効利用方法、ロボットの具体的な活用方法、導入効果シミュレーションなどをパッケージ化して提案していく。

―― 今後の抱負を。
 黒嵜 より多くの方にロボットを活用していただくために、まずは取り扱う商材の拡充や、システムインテグレーションに関する技術ならびに企業連携の拡大などに注力していく。また、先に述べた物流などの新しい分野への展開にも力を入れていくほか、中堅・中小企業でもロボットの活用が進むような提案力の向上も重要な取り組みだと考えている。そして将来的には、当社にご相談いただければ、業種・規模・地域を問わず、どんなロボットソリューションでもワンストップで提供できるロボットの総合サービス企業を目指していきたい。

(聞き手・浮島哲志記者)
(本紙2018年6月14日号15面 掲載)

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