電子デバイス産業新聞(旧半導体産業新聞)
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第337回

ユアサプロマテック(株) 代表取締役社長 三原豊氏


創業353年のカンパニーグループ
半導体関連強く、ロボットにも展開

2019/8/23

ユアサプロマテック(株) 代表取締役社長 三原豊氏
 今から353年前のことである。京都の一角に炭屋が誕生したが、それは1666(寛文6)年3月のことであった。木の切り炭を焼く人たちのために、刃物を山に持っていく仕事が中心になってきてからは、当時の江戸(東京)に進出している。明治時代に扱ってきた金物をベースにして機械工業に進出、今日では大手商社のユアサ商事に発展し、東証一部上場会社となっている。そしてユアサ商事の全額出資で作られた戦略的カンパニー、それがユアサプロマテック(株)(東京都千代田区神田美土代町9-1、Tel.03-6369-1991)である。同社を率いる代表取締役社長の三原豊氏に話を伺った。

―― なんと353年の歴史を持つカンパニーグループですね。
 三原 京都の炭屋をやっていた人たちは、353年後にユアサ商事というかたちで5000億円を売り上げる会社になるとは夢にも思わなかっただろう。今やユアサ商事グループは国内31カ所に事業所を持ち、国内関係会社19社、海外関係会社15社を抱える商社であり、工作機械、産業機器、住宅設備、建材、建設機械、エンジニアリングなどに強みを持っている。

―― 三原社長のご経歴について。
 三原 私は兵庫県尼崎で生まれ、中学高校時代はサッカー、ラグビーに明け暮れた。同志社高校を出て同志社大学経済学部に進み、1986年にユアサ商事に入社し関西支社で工業機器の販売の仕事に携わる。ベトナムにも赴任した経験を持ち、4年前にユアサ商事100%出資の戦略的カンパニーであるユアサプロマテックの7代目社長に就任させていただいた。

―― ユアサプロマテックのミッションは。
 三原 ユアサプロマテックは半導体や電子部品向けの各種機械、さらには部品を扱うことが最大の領域となっている。また大手ゼネコンをユーザーに持ち、エンジニアリングの部門にも強い。大手プラントカンパニーともほとんど取引を持っている。また、大手半導体製造装置メーカーとも取引実績を重ねてきた。

―― 売り上げおよび今後の見通しは。
 三原 現状の売り上げは150億円程度だが、2026年までには200億円に持っていく。売上構成は工業分野が70%を占めており、その他では建設関連、水処理関連、バルブ、ポンプ、空調、冷熱などを扱っている。取引の多い会社としては、荏原製作所、ブラザー工業、ダイキン、村田製作所、TDK、フジキンなどがある。

―― ロボット関連にも参入していますね。
 三原 最近ではIoT時代に必須のものとして喧伝されるロボット分野に本格参入を考えている。ユアサプロマテックの取引先からは、強烈なまでのロボットへの要求が多く、各ロボットカンパニーから調達して納入するだけでなく、ロボットそのものの開発にも力を入れている。

―― GSユアサとの関係について。
 三原 現在のGSユアサの前身である旧湯淺電池(後にユアサコーポレーションに社名変更)は、当社の創業家一族である湯淺七左衛門により、1918年に湯淺電池製造(株)として設立された。ユアサ商事とは創業時から資本関係があり、お互いがそれぞれの筆頭株主であったが、04年のユアサコーポレーションと日本電池(GS)との経営統合の際に持ち合いを解消し、現在に至っている。資本関係・人的交流はないが、GSユアサのバッテリーは取扱商品の1つである。

―― 女性活用についてのお考えは。
 三原 現在の社員は約70人だが、このうち半分が女性である。バリバリの戦力となっており、業務のインサイドセールスを手がけるだけでなく、今後は営業の前線にも元気のある女性たちを送り出そうと思っている。大卒女性の採用は当然のことながら増えていくだろう。

―― 貴社の社風は。
 三原 江戸時代の初めから続く老舗企業であるが、社風はぬるいともいえるし、厳しいともいえる。バリバリに管理したりはしないが、仕事の成果、達成度についてはかなり厳しいといっても良いだろう。伝統を重ねてきて現在も最先端に立っているのは、常に外に見える付加価値を探してきたスピリットがあったからだろう。
 しかし、心配なことが1つだけある。若い人たちはとても従順だが、意外と保守的であることだ。責任を持ってフロントランナーになりたがらない。この先の100年を乗り切るためには、ユアサのスピリットをもう一度思い起こしてほしい。

(聞き手・特別編集委員 泉谷渉)
(本紙2019年8月22日号11面 掲載)

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