商業施設新聞
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No.401

ギネスのココイチの麺業態を関東で


笹倉 聖一

2013/3/5

 カレーハウス「CoCo壱番屋」をチェーン展開する(株)壱番屋(愛知県一宮市)は、1月で創業35周年を迎え、カレーレストランのチェーン店としての店舗数1305(海外100、日本1205、1月15日)が世界一であるとギネス世界記録に認定された。それを記念して、世界の料理を取り入れた“ワールドココイチメニュー”を4月末までの期間限定で販売している。

福田萌さん(中央)とU-KISS、左から2番目は宮崎事業企画本部長
福田萌さん(中央)とU-KISS、
左から2番目は宮崎事業企画本部長
 ワールドメニューは、海外で出店している国や地域をイメージしたオリジナルカレー4種類で、ハワイのロコモコカレー、タイのレッドカレー、台湾のパーコーカレー、韓国の豆腐チゲカレー。記者発表会にはタレントの福田萌さんと、世界で活躍する韓国のアイドルグループU-KISSの3人(スヒョン、キソプ、フン)がかけつけ、ワールドメニューを試食し紹介した。


 カレー色彩の衣装で現れたU-KISSは皆日本語が堪能で、「ココイチのカレーは日本で初めて食べて以来韓国でも食べている。ちょっと辛めの3辛、男らしく汗をかく4辛が好きだ」と辛さの度合いを指定するほどの通ぶりを披露した。豆腐チゲカレーを試食したスヒョンは「チゲとは鍋を意味する。韓国の豆腐チゲにココイチのカレーが加わった新しい味で、女性にもおすすめ」と評した。キソプはパーコーカレーを食べ、「骨付き肉の骨が取り除いてあり食べやすい。スパイスが食欲をそそる。パーコーは台湾で食べたことがある」と紹介した。レッドカレーを食したフンは「香辛料が食欲をそそり、本格的な辛さ。ココナッツミルクで南国の味付けが施され、やみつきになる一品」と日本語での表現も上手である。

タイのレッドカレー
タイのレッドカレー
 福田萌さんはロコモコカレーを食べ「とろとろの目玉焼きとデミグラスソース、シャキシャキレタスの調和が良い。パイナップル味が南国風味を盛り上げ、大好きな味」と表現した。宮崎龍夫・取締役事業企画本部長は「創業時のおもてなしの心を忘れずに、当社方針のニコニコ、キビキビ、ハキハキを心がけてワールドココイチフェアを推進したい」と挨拶した。

 筆者もカレーハウス「CoCo壱番屋」の愛好家で、1992年に東京・荻窪へうまいラーメン屋を探しに行った際に、偶然うまいカレー屋(ココイチ)に遭遇して以来、20年以上愛好し続けている。今となっては、CoCo壱番屋がない街はないのではないかというほどにチェーン網が拡大した同店だが、東京であまり知られていない同社の別業態としてスパゲティ店「パスタ・デ・ココ」がある。名古屋名物のあんかけスパゲティを供する店で、1年余り勤務した名古屋支局時代にあんかけスパゲティを食べ歩いたところ、一番印象に残る味を提供してくれたのが「パスタ・デ・ココ」だった。同店は愛知県を中心にした中部地域で30店ほど展開されている。

 浜島社長に「いつ関東に出店するのか」と決算説明会で尋ねたところ、「中部地域でもっと力をつけてから」とまだ慎重な姿勢だった。商業施設新聞に“「パスタ・デ・ココ」関東進出”の見出しが躍った際には、是非駆けつけて賞味されることを関東の読者にはお薦めしたい。

 壱番屋は、東京・秋葉原で「元祖尾張中華そば」を2012年12月に出店した。店内で偶然会った同社幹部に「なぜ新業態をもっと宣伝PRしないのか」と尋ねたところ、「派手な宣伝はせず、口コミで広がることを狙っている」とこれも慎重な姿勢。元祖尾張中華そばは、新潟県産こしひかりを使用した麺や尾張中華そば、尾張カレーそばを提供する。店のコンセプトは、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の3武将を輩出した愛知県の会社らしく“戦国時代”としている。

 海外で活躍する日本のカレー、関東に進出する壱番屋の麺料理を応援する。
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