商業施設新聞
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No.892

ヤンマーが日本の農業を支えている


若山智令

2023/1/31

 2023年に入って間もない1月13日、東京・八重洲に「YANMAR TOKYO」がオープンした。同施設はオフィスフロア、商業フロア、イベントスペースなどで構成する複合施設で、農業機械や建設機械、エネルギーシステム、エンジンの開発、製造、販売などを行うヤンマーホールディングス(株)(ヤンマー)の情報発信拠点として建設された。東京駅前に誕生した同ビルには面白い取り組みやショップが多くあるので、ぜひ紹介したい。

東京駅前にオープンしたYANMAR TOKYO
東京駅前にオープンしたYANMAR TOKYO
 場所は、東京駅前を走る外堀通りと八重洲通りが交差する、東京都中央区八重洲2-1-1。隣には3月にグランドオープンする東京ミッドタウン八重洲がある。元々ヤンマーの建物があり、今回既存のビルを建て替え、YANMAR TOKYOを建設した。建物は地下3階地上14階建てで、地下1階でJR東京駅、八重洲地下街(ヤエチカ)、東京ミッドタウン八重洲とつながるアクセス抜群の立地だ。

 地上3階以上はオフィスフロアとなり、ヤンマーグループやテナントが入居。商業フロアは地下1階~地上2階の3フロアに6店を配置し、フロアごとに特徴があるが、一貫したテーマは「米」「食」「農業」だと思う。ヤンマーは農業機械の開発や製造を手がけるメーカーであり、日本の農業を支えている。こうしたところから、YANMAR TOKYO内にも米や食、農業にまつわる店舗、コンテンツを導入し、情報発信に取り組んでいるようだ。実際、筆者もヤンマーといえば昔テレビCMで見たことがあるくらいで、事業内容までは把握していなかったが、YANMAR TOKYOを訪れ、ヤンマーの取り組みを知ればその重要さが分かる。

 商業フロアでは、地上1階部分にヤンマー米ギャラリーという体験型コンテンツを展開。佐藤可士和氏プロデュースのヤンマー米ギャラリーでは、米だけでなく、農業の歴史や未来についても知ることができる。体験型コンテンツというだけあって、実際に触ったり、感じたりしながら米・農業について学べることが特徴だ。実際、面白いコンテンツもたくさんあるので、ぜひ体験してほしいと思う。また、フォトスポットもあるので気になる人はぜひ訪れてほしい。このほか、地下には海苔弁当のテイクアウト店、日本酒アイスクリーム店など米にまつわるショップもある。2階にはレストランや食の物販店があり、ここでも米、食の魅力が体感できる。

 ヤンマーの新しい情報発信拠点としてオープンしたYANMAR TOKYO。東京駅前という一等地にできた同施設は、日本の農業を支え、発展に貢献してきた同社の重要な拠点となるだろう。と同時に、東京駅の八重洲エリアは今、これまでにない大きな再開発が続々と進み、今後街は大きく変わる。そんな中にあってYANMAR TOKYOは他の複合施設や商業施設とは異なるアプローチで、八重洲を訪れる人を楽しませてくれるはずだ。
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