商業施設新聞
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No.436

都心のオアシス サンシャイン水族館


若山 智令

2013/12/3

 池袋サンシャイン水族館は、関東エリアの定番水族館として、行ったことがある人も多いだろう。都心にも関わらず、本格的な水族館で子どもから大人まで楽しめる。2年ほど前にリニューアルオープンしており、屋外でもイベントやショーを行うなどバラエティに富んでいる。

 同館は各線池袋駅から徒歩5分~10分ほどのサンシャインシティ屋上フロアに位置している。池袋ということで、年齢層は比較的低めで、ファミリーやカップルで来ている人も多い。筆者が行ったのは3連休の初日ということもあり、入場まで少し時間がかかったが、思ったよりもスムーズに入館できた。

一度の産卵で2億~3億の卵を産むマンボウ
一度の産卵で2億~3億の卵を産むマンボウ
 館内は「天空のオアシス」をコンセプトに、2フロアと屋外ゾーンで構成されている。メーンとなる1階(大海の旅)の巨大水槽“サンシャインラグーン”は、大きさがリニューアル前の2倍となり、圧倒的な迫力を与える。光の調整や空間の演出も非日常を感じさせるもので、癒しの効果は抜群である。回遊している魚も大型魚から小型魚までバラエティに富んでいて飽きさせない。個人的に大好きなマンボウも存在感を示していた。

 1階と比べると少しスケールが小さくなるが、アマゾン川やカリブ海などに生息する生き物が見られる2階(川辺の旅)は、世界各国の川辺や海が再現してあって興味深い。映画「ファインディング・ニモ」のモデルとなったクマノミもこのフロアにいて、今もなお絶大な人気を誇っている。

 ある水族館では水槽が大きすぎたり、水槽から水槽への距離が遠かったりして移動がおっくうになったり、途中で飽きてしまうこともあったのだが、同館はコンパクトなつくりで、歩きやすく、かつ凝縮されており、非常に濃い水族館になっていると思う。こうした動線の良さなどは特に子ども連れのファミリーには嬉しいだろう。実際、真剣に水槽を覗く我が子を、さらに真剣な眼差しで撮影するお父さんたちの光景をよく目にした。

 屋外ゾーンのマリンガーデンは、頭上にドーナツ型の水槽があって、真下から回遊する姿を見ることのできる“サンシャインアクアリング”がメーン。これは圧巻のスケールを誇る。ほかにもパフォーマンスステージ、ペンギンやペリカンコーナーなどが設けられている。当日のアシカショーは、とても盛況で子どもたちから惜しみない拍手と歓声を受けていた。土産物コーナーも充実していて、先ほどまで水槽の中で憎たらしい顔で泳いでいた魚たちが、かなりチャーミングな顔つきでストラップや文房具などになっている。

 都心にありながらも非常に本格的で、凝ったつくりとなっている池袋サンシャイン水族館。施設に入れば、一瞬でここが東京だということを忘れさせてくれるほどである。非日常を味わいたい人にはぜひ行っていただきたい。
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