商業施設新聞
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No.446

14年のシリーズに終止符


若山 智令

2014/2/25

満足だったトリック劇場版ラストステージ
満足だったトリック劇場版ラストステージ
 2014年1月、ドラマ「トリック」の最終章となる「トリック劇場版ラストステージ」が公開された。この映画にあわせ、年末年始に過去の作品をテレビ放送していたため、それを見た人も多いのではないかと思う。第1作目のドラマ放送は2000年7月~というのだから、空白期間はあるにせよ実に14年もの間、筆者の心の片隅には「トリック」があった。そのトリックが今作でシリーズに終止符を打つ。

 この作品との出会いは学生時代に遡る。当時、レンタルビデオ店でアルバイトをしていたのだが、そこで友人に教えてもらったのがきっかけだ。「面白いから見ろ」と。最初は半信半疑であった。だが18歳の少年は、第1話からその世界観に魅了された。小気味よいテンポでサクサク進むストーリー、個性あるキャラクター、少々強引な時もあるが納得するタネ明かしなどトリックの魅力にハマり、映像や本などを買い漁った。過去、ここまでハマる作品に出会ったことはなかった。暇があれば繰り返し見ていた。少し悲しい学生生活でもあった。

 なかでも、登場人物の個性がこのドラマを面白くしている。自称マジシャン、自称天才物理学者、刑事とそれに対する霊能力者などそれぞれ強いキャラクターを持っている。コメディ要素も強いため、感情移入したり、難しいことを考えたりせず、気楽に見られる作品である。個人的にはビッグマザーの回は非常に秀逸だと思う。詳しくは実際に見てほしい。きっと面白さが分かってもらえると思う。

 映画も今作を含め4作品が公開された。映画だけでなく、ドラマのスペシャル版やスピンオフ作品も作られており、その人気の高さがうかがえる。トリックシリーズだけは必ず劇場へ行き、プログラムを買う。ポップコーンもジュースも買わないがプログラムは買う。帰って読むかと問われれば、読んだことはないが、それでも買う。

 そんなトリックもこの映画版で終了だという。最後はいい締めくくり方で、個人的には良かったと思う。見終わった後は、DVDがいつ発売になるのかしか考えていなかった。そして、これで終わりかと思う反面、しれっと復活してくれるのではないかと期待もしている。
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