半導体産業はDX（デジタルトランスフォーメーション）や地政学的リスクの増大という大きなマクロ環境の変化を受けて、新たな成長フェーズに入っています。ただ、2023年はコロナ禍の反動減もあって、実需の減少に在庫調整による影響も加わり、厳しい市場環境となりました。この調整局面を経て、24年の回復基調になることが期待されますが、実際のところ本格的な回復タイミングはまだ見えていないのが実情です。
　半導体市場が以前にも増して見通しにくくなっているのは、より多面的な産業に変貌を遂げているからです。パソコンやスマートフォンといった民生分野だけでなく、データセンターや自動車など半導体アプリケーションの多様化が進んでいるほか、地政学リスクの増大という新たな要素も加わっています。各国各地域に経済安全保障上、重要な戦略物資となっている半導体の製造基盤を設ける動きはここ数年加速度的に強まっており、これら投資は実需見合いとは違った観点で意思決定がなされています。
　足元ではメモリー市況が底打ち、今後の先行きに関心が集まっているほか、チップレットの台頭によって先端パッケージ市場も大いに盛り上がっています。また、23年の半導体設備投資を下支えした中国半導体投資も今後のモメンタムに関して大きな注目が集まっています。
　様々な角度から注目点が多い半導体産業において、本セミナーでは各方面で活躍されるアナリストなどを招き、23年以降の半導体市場について短期・中長期の両面から占っていきます。是非とも今後の事業戦略の策定にご活用ください。