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第11回

ナカヨ通信機、本社工場敷地内に新製造棟を稼働、EMS事業を強化へ


2014/8/5

新製造棟外観
新製造棟外観
 ナカヨ通信機(株)(8月1日から(株)ナカヨに社名変更予定、群馬県前橋市総社町1-3-2、Tel.027-253-1111)は、EMS事業の強化などを目的に、本社工場敷地内に新製造棟を建設した。施工は清水建設が担当。ゴールデンウイーク中に引っ越し作業を終えて、5月12日から本格稼働している。
 同社は1944年に設立しており、2014年に創業70周年を迎えた。ビジネスホンを中心とした通信機器をメーンに生産しており、精密板金、金型製作、射出成形、プレス加工、プリント基板実装、最終製品組み立てまで一貫した生産体制を構築している。生産拠点は、本社・前橋工場のほかに群馬工場(前橋市東大室町165)を有している。本社・前橋工場で半製品まで組み立てたものを、群馬工場に移して最終アッセンブリーを行い、出荷する体制を取っている。
 ビジネスホンの市場は成熟しており、大幅な拡張が見込めないことから、同社では新規事業の拡大に注力している。今回の新製造棟の建設も新規事業の1つであるEMS事業の拡大に対応することを目的に計画された。
 前橋工場の敷地面積は約4万m²、建物面積は約2万3500m²。新製造棟は、それまであった食堂を別の場所に建て替えて、その跡地に建設した。2階建て延べ床面積約7000m²で、5月12日から本格稼働している。全館人感センサー付きのLED照明を採用。温度は25±3℃、湿度は40~60%に保たれている。静電床など静電対策も施しており、1階はクラス10万のクリーンルームとなっている。また、ホコリ対策で天井を取り付けていない。1階には7ラインのマウンターを旧製造棟から移動させた。マウンターは、チップ、異形、汎用の3台で1ラインを構成。すべてパナサートで統一されている。インラインで外観検査を行っており、モニターで集中管理している。1階にはまだスペース的に余裕があり、マウンターを増設する余地がある。
 2階はマウンター以降の工程を担当。また、クラス1万のクリーンルームも設置されているが、現状では使用していない。今後、医療機器やタッチパネルの組み立てなどでの使用を想定している。
 同社のEMS事業は、精密板金の受託からスタートしている。以前は、あらゆる製品で板金を使用していたが、樹脂への置き換えが進んだことで板金設備の稼働率が低下し、この穴を埋めるために外部からの受注を開始した。現状は2基のプレス機があり、1基はレーザー複合機となっている。また、曲げ加工では、MCベンダーが2基あり、14年度下期に最新の80tベンダーを導入し、製造工程の整流化を実施する。
 金型の製造も自社で行っており、社内向けでも使用するモールド金型だけでなく、外販用に重層プレス金型も対応できる。金型製造は33年前から行っており、現状は自動車部品向けがメーン。ベトナム、メキシコなどへ日本企業の進出が多く、かつ金型の入手が困難な地域向けに受注を増やしている。
 射出成形機は9台設置されており、3人のオペレーターで対応している。従来は油圧式のものが多かったが、老朽化への対応で電動機に置き換えが進んでいる。金型をボルトではなくマグネットで止めるため交換が容易になり、少量多品種の生産に対応できる体制を構築している。さらに、7月中に新成形機を1台導入する計画である。
 アーク溶接も社内でできる体制を取っている。社内に技術を蓄積しており、若い技術者が技術を継承している。
 同社では、緊急告知ラジオの生産を受託しており、前橋市役所に5000台を納入している。部品調達から一貫で対応でき、低コストの部品調達にも対応できることを武器に、試作から小ロット品を中心に受注を増やし、EMS事業を拡大していく方針である。
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