商業施設新聞
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No.1049

中韓eコマースのコラボで躍進


嚴 在漢

2026/3/24

 韓国では、国内小売市場におけるeコマースの浸透率が50%に近付いている。一方、韓国の主要eコマース企業は成長の限界を感じ、中国の主要eコマース企業とのコラボや海外輸出のプラットフォームの構築などを進めている。

 現在eコマース市場では、中国をはじめとする海外の消費者が、韓国事業者から直接商品を購買する「直接仕入れ」という消費形態が拡大しており、中堅セラー(卸業者)のグローバル市場進出を牽引している。韓国国家統計ポータル(KOSIS、大田広域市)の資料によると、韓国の直接仕入れの市場規模は、コロナ禍の2020年に6兆ウォン(約6452億円)を突破。その後パンデミックの終焉で22年には1兆8558億ウォンと急減したが、23年2兆3989億ウォン、25年3兆233億ウォンと回復に転じている。

 韓国の直接仕入れ市場における最大顧客は中国の消費者だ。24年に中国オンライン・ショッピング向けの直接販売額は1兆1562億ウォン、25年には1兆2819億ウォンと継続的に増えている。これは2位の米国(7048億ウォン)と3位の日本(6518億ウォン)を大きく上回っている。

 KOTRA(韓国貿易投資振興公社、ソウル市瑞草区)の統計資料によれば、中国のソーシャルバイヤーへの販売品目の85%程度が化粧品となっており、韓国製化粧品の人気は高い。しかし、中小・中堅規模セラーが中国のeコマース市場に独自で参入するのは、事実上不可能だという。中国特有の複雑な通関手続きをはじめ、現地物流ネットワーク構築の費用や厳しい衛生許認可など、個人としては到底越えられない参入障壁が存在しているためだ。

 韓国のeコマース業界が中国のeコマース企業とコラボする理由の1つは、こうした高い参入障壁を解消するためであろう。新世界グループ傘下のGマーケット(ソウル市江南区)は、中国のアリババ・インターナショナル(浙江省杭州市)と合弁したジョイントベンチャー(JV)をベースに、グローバル市場への拡大と人工知能(AI)技術の導入に取り組んでいる。今後の韓国eコマース企業の躍進から目が離せない。
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