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第527回

坂善商事(株) 取締役COO兼商品本部本部長兼EC事業部本部長 村上進平氏


大きいサイズの「サカゼン」展開
未進出地域や海外出店も構想

2026/6/23

坂善商事(株) 取締役COO兼商品本部本部長兼EC事業部本部長 村上進平氏
 坂善商事(株)(東京都中央区)は、大きいサイズの専門店「サカゼン」を中心としたアパレル企業だ。店舗は関東地方と宮城県に約30店を展開し、直近では3月13日に茨城県初出店の「サカゼン イオンモールつくば店」をオープンした。店舗には大きいサイズの専門店ならではの工夫や配慮が随所にあり、今後は未進出エリアの出店も計画する。同社取締役COO兼商品本部本部長兼EC事業部本部長の村上進平氏に聞いた。

―― 貴社の紹介から。
 村上 2026年に創業80周年を迎えたアパレル企業で、全社売り上げの約半分を占める大きいサイズの専門店を主力に、普通サイズの紳士服、婦人服、海外ハイブランドのセレクトショップ、ヤングカジュアルの実店舗やECなどを手がけている。店舗形態としては、大きいサイズの専門店は単独店、その他の業態は複合店の形が多い。

―― 店舗数は。
3月13日に開業した「サカゼン イオンモールつくば店」
3月13日に開業した「サカゼン イオンモールつくば店」
 村上 大きいサイズの専門店20店、複合店5店、大型店3店に加え、原宿の竹下通りにヤングカジュアルの「WOODEN DOLL」が1店あり、現在は関東圏27店、宮城県2店の計29店となっている。全店の約7割、直近の出店については約9割が商業施設へのテナント出店である。

―― 前期、今期の出店について。
 村上 前期(25年9月期)に「モラージュ柏店」(千葉県柏市)、「町田店」(東京都町田市)、「センター北店」(横浜市都筑区)の3店、今期(26年9月期)は3月13日に「イオンモールつくば店」(茨城県つくば市)の1店をオープンした。いずれも大きいサイズの専門店で、イオンモールつくば店は茨城県初出店の店舗となった。茨城県は以前から出店を検討していて、今回ご縁があって出店に至った。
 今期の出店については、今のところイオンモールつくば店のみだが、いくつか案件が動いており、出店のチャンスがあるかもしれない。いずれにせよ出店数の上限や下限などは定めず、条件面がクリアでき、自分たちが実現したい売り場が作れるなら積極的に出店したい考えだ。

―― 店舗のこだわりは。
 村上 店舗コンセプトの軸として、選べる喜びやファッションを楽しめる喜びを提供したいと考えており、豊富なバリエーション・ラインアップの展開が必須なため、店舗の坪数、アイテム数は重要視している。さらに、特注サイズの大きいマネキンやウォーターサーバーの設置、冬でも冷房を入れるほか、試着室は他のアパレル店よりも大きく、かつ扇風機を設けるなど細かい部分にもこだわっている。こうした取り組みはSNSなどで「サカゼン、分かってる!」と言っていただけている。これは非常に嬉しい言葉で、商品だけではない当社の企業価値だと思う。

―― 貴社の強みは。
 村上 まずは商品。大きいサイズの専門店は約7割がプライベートブランド(PB)商品となっており、25年秋には食べ物をモチーフにした可愛らしいテイストの新ブランドを立ち上げた。素材や機能性にこだわったPBのビッグサイズアイテムをこれだけ扱うのは当社の圧倒的な強みであり、体の大きい方特有の悩みを解決するような工夫を取り入れている。
 また、ビッグサイズ商品では珍しい、国産にこだわった高品質アイテムを提供する「匠シリーズ」の展開も、他社ではあまり見られないと思う。

―― 新たな取り組みは。
 村上 店舗面では、内装デザインやロゴを新しくし、ブランドイメージを変えるような取り組みを行っている。大きいサイズの専門店としてブランドイメージをしっかり作ろうというもので、こうしたブランディングは、私が全体を管轄するようになってから特に重要視しているプロジェクトだ。

―― 今後の出店エリアについて。
 村上 出店エリアとしての戦略は、関東圏でのドミナント、未進出エリアへの出店という2軸を同時並行で進めていくが、未進出エリアの出店の優先度を高める。ビッグサイズのサカゼンとして次のステージに進むタイミングかなと思っているので、未進出の新しいエリアにも出ていきたい。これは大阪、名古屋、福岡といった主要都市の好立地に旗艦店を出店し、その周辺でドミナント化を図っていくイメージ。賃料高騰などでスムーズにいかないこともあるが、常に物件探しを進めていく。

―― 海外展開は。
 村上 これはビジョンとして明確に持っている。まず国内市場をしっかり固め、その後アジア圏を中心に海外展開していきたい。すでに自社ECでは海外配送も行っているほか、店頭ではインバウンドの売り上げが非常に伸びている。どの国のお客様が多いかなどのマーケティングを進めていき、戦略を具体化したいと思う。

―― 中長期的な目標は。
 村上 “世界で一番、体の大きい方に寄り添える会社”になりたい。そのためには商品のバリエーションはもちろん、接客対応なども含め、心からファッションを楽しんでもらえるような提案も必要だろうし、店舗の細かい工夫などもまだまだできる。こうした取り組みを進めていけば、サカゼンはグローバルに通用するブランドになれる。そこを目指して努力していきたい。


(聞き手・副編集長 若山智令)
商業施設新聞2641号(2026年4月7日)(5面)
 ズームアップ!注目企業インタビュー

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