商業施設新聞
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第536回

ネイス(株) 代表取締役社長 南友介氏


6月30日にIPO、新フェーズ突入
マレーシアに海外1号店開業へ

2026/8/25

 ネイス(株)(東京都千代田区)は、商業施設を中心に国内で約180店の子ども向け体操教室を展開している。2026年は新事業の海外進出やIPO(新規上場)など、新たなフェーズに入る年としており、業界の内外からも注目が集まる。今後の展開などについて同社代表取締役社長の南友介氏に話を聞いた。

―― 貴社の現況から。
 南 当社は創業当初から体操教室の「ネイス体操教室」を主軸に取り組んでおり、5月末時点で184店まで拡大している。運営としては、184店のうち2/3をFCが占める。また、体操教室に関連し、発達障害をお持ちのお子様が運動に関心を持ってもらえるよう、発達支援事業「ネイスぷらす」の出店も推進しており、5月末までに11店を開所している。
 業績面は、25年8月期の売上高は約29億円、経常利益は約3億円だった。26年8月期は業績がさらに拡大する見通しで、売上高が36億円程度まで増加する見込みだ。

―― 店舗数を拡大する中で客層などに変化は。
 南 当店の約90%は商業施設内に出店しており、利用者はファミリーが多いが、気候変動の影響もあり創業した10年に比べて体操教室への関心が高まっているように感じる。昭和の時代だと公園で遊ぶことが普通だったが、今は安全対策で公園の遊具が減り、夏は年々暑くなり、熱中症の危険性から外であまり遊ばせられなくなってきている。一方で親御さんにとって、お子様の運動不足が心配だ。そのことから遊ぶ環境の変化を含め、室内で体操教室を行う当社に関心を持っていただけているし、それが出店オファーをいただける要因かなと分析している。

―― 店舗数を拡大すると人材確保が課題になります。
 南 当社としてはまず、体操の先生になっていただくために、20日間プログラムを用意している。この20日間で体操の基礎や接客などを指導し、店頭に立てるように研修をさせていただく。その後はウェブカメラで各教室の状況を録画したものに基づいて指導の様子を把握し、入会率などが低い講師を再研修することで講師の質の管理に努めている。

―― 国内における今後の出店戦略については。
ネイス(株) 代表取締役社長 南友介氏
マレーシアで開発を進める「AEON MALL Taman Maluri校」(完成予定図)
 南 エリアは北海道や東北での店舗数が少ないので、出店を強化したい。立地は引き続き商業施設内を中心に展開していく。店舗の規模は、55坪や60坪の区画での出店提案もいただくが、35~40坪がスタンダードになりつつある。運営形態は基本的にFC加盟者による新規出店で店舗数を拡大していくが、都心部などの家賃が高くチャレンジングな立地で店舗展開する場合は、基本的に直営で出店する。
 店舗数は年間60~100店ペースで拡大する方針で、中期目標として、500店体制の構築を目指す。

―― 海外展開も計画されていますが、背景は。
 南 日本の少子化の現状などを考えると、日本国内では成長の限界があると思い、もう一つの事業の柱を作るため海外展開を決めた。子どもの肥満は全世界的に深刻な問題であり、体操教室のニーズは全世界的にあると認識している。今回、日系のショッピングモールが充実するマレーシアで子会社を設立し、海外1号店を「イオンモール タマン マルリ」内に出店する。具体的なオープン時期はビザなどの関係で未定だが、今夏中のオープンを予定している。店舗数は1号店のオープンから24カ月以内に3店体制の構築を目指す。
 その後は、インドネシアなどの東南アジアで横展開し、今回距離的なリスクで断念した欧米エリアでの出店も挑戦していく。

―― 6月30日にIPOを行いました。
 南 IPOは当社がやりたいことを実現するための手段であり、今のところはスタートラインに立ったに過ぎないと認識する。IPOを行うことで、当社の知名度向上やFCによる店舗数の拡大に向けた運営資金を確保できる。さらに子ども向けの体操教室を通じて子どもたちの自己肯定感を高めることや、学校でも自宅でもないサードプレイスを拡大することなど、当社の目標達成を加速化できると考えているので、頑張っていきたい。

(聞き手・北田啓貴記者)
商業施設新聞2653号(2026年7月7日)(7面)
 ズームアップ!注目企業インタビュー

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