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No.33

台湾経済部投資業務処、台湾投資セミナー開催、日本企業の投資を誘致


2016/8/30

セミナー会場のもよう
セミナー会場のもよう
 台湾経済部投資業務処主催による台湾投資セミナーが7月26日に東京都内で開催された。冒頭で挨拶した経済部政務次官の沈栄津氏は、日台租税協定が2017年1月から適用開始となることや台湾の5大産業プロジェクトなどについて簡単に触れ、「台湾は投資にとって理想の場所である。経済部も日本企業の投資を最大限サポートし、Win-Winの関係を築きたい」と語った。

 セミナーではまず経済部投資業務処課長の起翁明徳氏が「台湾、優れたアジアの投資先」のテーマで講演した。

 台湾の国内総生産は5300億ドル、国民1人当たりの所得は2万2317ドル、経済成長率0.75%、外貨準備高は4288.2億ドルとなっている。

 新竹サイエンスパーク、南港ソフトウエアパーク、中部科学工業園区・台中精密サイエンスパーク、台南サイエンスパーク・台南テクノロジーなど密集した産業クラスターが存在する。工業団地181カ所、サイエンスパーク3カ所、輸出加工区10カ所、自由貿易港5カ所が整備されており、優秀でモチベーションの高い人材、利便性の高い輸送物流網、整備された法体系・知的財産権制度などインフラも整備されている。

 日本からの対台投資金額は06年がピークとなっている。当時は半導体やディスプレーなど大型投資が目立っていたが、その後は成熟しており、現状の件数は増えているが金額は増えておらず、中小企業が進出するようになってきている。日本企業の対台投資は08~09年のリーマン・ショック前後を境に1.0と2.0に分けられるとしており、1.0では円高対応、貿易摩擦の回避を目的に、大手製造業が中心となり台湾への工場設置を行ったが、2.0はグローバル展開に向けた戦略パートナーとしての進出となり、商品では台湾市場の特徴に注目。生産品では台湾企業の研究開発・台湾を足がかりに第三国への進出に変化している。進出企業も大企業および地方の中小企業に変化している。

 起翁明徳氏は、「対台投資2.0の追い風に乗って台湾に投資してほしい。台湾はフレンドリーな環境を持っている。皆様の進出を喜んでサポートする」と語った。

 次に、PrincedwaterhouseCoopers Taiwan パートナー/執行董事 日本企業服務部責任者の奥田健士氏が「日台租税協定により台湾への投資効率改善」のテーマで講演。日台租税協定の概要から適用となる条件、申請方法などについて解説した。

 続いて、経済部工業局組長の沈維正氏が「台湾創新産業による商機」のテーマで講演し、5大産業プロジェクトについて解説した。

 台湾では、経済部2020年産業発展戦力として、グリーンテクノロジー、バイオ医薬、スマート機械、航空宇宙、アジアシリコンバレーを5大産業プロジェクトと位置づけている。

 アジアシリコンバレー計画は桃園を拠点とし、「完璧創生態環境」「知的試験区域の設立」「世界連結創新ネットワーク」「国際交流基地の構築」の4大方針のもと、台湾が先端スマート技術を応用した研究開発センターと試験区域および潜在的企業としてともに成長していくパートナーとなるべく推進していく。日本企業の誘致により來台研究開発センターと台湾企業との国際チームを設立。IoTの重要技術とソリューションを共同開発する。

 バイオ医薬では台北および新北が拠点となる。台湾の国際的知名度や知識が不足しているとし、日本企業の参加を求めている。バイオ医薬品の多くのメーカーがR&Dに投資する意向を示しているという。

 スマート機械は台中を拠点とし、ICTの利点を生かしインダストリー4.0に対応する。関連する産業の育成が必要とし、日本のメーカーとの協力が可能としている。具体的には日本の機器設備、台湾の機器設備を統合し、付加価値のある新製品が提供できるとしている。

 航空宇宙事業は、高雄を拠点都市として、台湾内での全システム統合技術の確立とニッチシステムの開発を進めるとしており、(1)中核システムサプライチェーン、(2)中核システムの国際連携と販売推進、(3)軍事機器の国際連携推進を実施する。

 軍事機器では無人機や高級練習機を想定、日本には一部の部品の供給を求めている。台湾の練習機を海外に売っていく方針で、アビオニクス、レーダー、ナビゲーションなどで日本と協力していきたいとしている。

 また、船舶産業では台湾が高付加価値の船舶生産の研究開発基地となるように推進する。サプライチェーンの構築が課題となっており、東南アジアに漁船用ドックを作る話もきているという。

 グリーン産業は台南が拠点。福島での事故を受け台湾でも原子力に対する緊張があり、25年までに非原子力国家となることを目指している。25年には洋上風力発電で3000MWを達成する計画で、4500億台湾ドルが投じられることになる。台風や地震の問題から、欧州の装置をそのまま輸入できない状況にあり、対応できる風力発電機が開発できれば、台湾、日本だけでなく、東南アジア、オーストラリア、ニュージーランドなど対象市場は大きくなるとしている。

 沈維正氏は「台湾人は友人に失望させない。手を携えて世界のマーケットに進出していきたい」と語った。

 最後に台南市政府経済発展局専門委員の呉建徳氏が「台南重大投資商機の紹介」のテーマで講演。台南市の概要や投資状況などを説明した後、安平港ヨット埠頭区企業誘致案件、高速鉄道産業専用区開発案件、新吉工業区企業誘致案件などの具体的な企業誘致案件について紹介した。
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