電子デバイス産業新聞(旧半導体産業新聞)
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Shimada Appli合同会社


糸引きしないスプレー技術

2017/4/28

 Shimada Appli合同会社(埼玉県川口市前川3-7-15-101、Tel.048-269-7703)は、塗料や接着剤などを糸引きなくスプレー塗布できる技術を開発した。海外特許を申請済みで、すでに塗装用に実用化され、今後は実装基板への防湿・絶縁といったコンフォーマルコーティングへの展開を進める。
 
 一般的に、アクリル系やゴム系の接着材などを、原液などの粘度が高い状態でスプレー塗布すると、エンゼルヘアーと呼ばれる糸引き現象が発生する。これを解消するには多量の溶剤で希釈する必要があった。
 
スプレーガン(左)とミストフォグ発生器
スプレーガン(左)とミストフォグ発生器
 これを解消するため同社は、スプレーガンの前段で塗料や接着剤を微粒化する「ミストフォグ発生器」を開発した。圧縮エアーなどによって吐出前に液体を霧化するため、粘度を問わずワークに薄く塗布することができる。実装部品のピン足の上端部や側面にも適切な膜厚で成膜可能。希釈溶剤の使用量は従来の半分以下に抑制できる。

 ミストフォグ発生器は既存装置に容易にビルトインできるため、同社では製造装置メーカーとタイアップを準備中。一部のエンドユーザーにも直接紹介を開始している。
 
 このほか、ミストフォグ発生器と組み合わせることができるスプレーガンとして、薄膜や配線パターンの部分塗布が可能な二流体方式の「FSマイクロスプレー」(特許取得済み)や、循環機構を搭載した一流体式の「SAコーティングバルブ」も商品化している。
 
(本紙2017年4月20日号5面 掲載)

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