電子デバイス産業新聞(旧半導体産業新聞)
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FPCコネクト


微細穴用新めっき 低コストを実現

2017/5/8

 フレキシブルプリント基板(FPC)のめっきなど表面処理薬品・装置販売を手がける(株)FPCコネクト(横浜市青葉区藤が丘1-19-15、Tel.045-974-0809)は、無電解銅めっきとフラッシュ銅めっきの連続プロセスを可能にした「ELF(エルフ)プロセス」を開発した。

 特にFPC向けのマイクロビアやスタックビアの表面処理に最適としている。2017年に発売予定の新型スマートフォン向けに搭載されるリジッドFPC製造用途に適用される。

めっきの付きまわり性を大幅に向上
めっきの付きまわり性を大幅に向上
 同プロセスは、めっき薬品の均一性や塗布性を考慮して、縦型搬送システムを採用している。シートやR2R方式にも対応する。同技術を採用すれば、3層FPCの場合で、ビア径50μm、ビアの深さ39μmの仕様にも、無電解銅めっきで0.1~0.2μm厚(処理時間は60~90秒)、フラッシュ銅めっきで0.8~0.9μm厚(同90~120秒)を加工でき、めっきの付きまわり性を従来よりも大きく改善させた。この連続加工を実現できたことで生産性が大幅に向上して、従来製法よりもコストを半減できるという。

 基板の信頼性を確保するためビアのめっきを厚くする手法が求められているが、無電解銅めっきだけで厚くすると高コストになってしまう。そこで、同社は基板の縦型搬送システムを導入することで、連続してフラッシュ銅めっきをつける技術を確立し、低コストで高信頼性の表面処理を可能にした。

 なお、薬品類はローム・アンド・ハース電子材料(株)と共同開発しており、ローム・アンド・ハース社の出展ブース(7A-14)で同プロセスの詳細なパネル展示も行う。また、FPCコネクトの出展ブース番号は5B-9(関西分科会)。

(本紙2017年5月4日号5面 掲載)

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