電子デバイス産業新聞(旧半導体産業新聞)
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第578回

泉谷渉はデロイトトーマツの熊本半導体ビジネス室開設イベントに登場


5/18(土)の「くまもとミライトーク」でまたもや熱く語るのだ!!

2024/5/10

 九州シリコンアイランドは、日本の半導体生産の50%以上を担う一大集積エリアである。中でも熊本県は、半導体立国としては、まずもって日本一の存在と言ってもよいだろう。

 熊本には人間の眼にあたる画像半導体であるCMOSイメージセンサーの世界トップシェアを持つソニーの拠点工場があり、西合志エリアの27万m²にも新たな工場建設を構えている。車載マイコン世界トップシェアのルネサスもまた熊本の川尻に量産工場を持っている。そしてまたパワー半導体の世界的な大手である三菱電機の量産工場も熊本に存在している。

 半導体製造装置の大型工場も熊本に林立している。装置の世界ランキングで上位を行く東京エレクトロン、CMP装置大手の荏原製作所、テストハウス大手のテラプローブ、マスフロコントローラーで世界シェアトップの堀場製作所などは、熊本での量産に全力投球しているのである。

 さらに、台湾のファンドリー大手(事実上の半導体の世界チャンピオン)のTSMCも1.2兆円投入の第1工場を完成、稼働させており、これに次ぐ第2工場も2兆円を投入し2024年には建設着手という勢いなのだ。

熊本はTSMCの進出を契機に大きな盛り上がり
熊本はTSMCの進出を契機に大きな盛り上がり
 熊本県下には、半導体関連の地元企業も数多い。OGIC、有明技研、空間アートシール、櫻井精技、新日本ステンレス、熊本防錆、野毛電気などそうそうたるラインアップなのである。加えて、台湾TSMC進出に合わせて、フェローテック、クラボウ、ジャパンマテリアルなども新工場を熊本に次々と立ち上げているのだ。

 こうした情勢下で、世界最大の監査法人であるデロイトトーマツが「熊本半導体ビジネス室」を開所することになった。デロイトトーマツグループは、全世界150カ国に展開し、40万人が働いており、グローバルな法人として知られている。今回の「熊本半導体ビジネス室」では、監査にとどまらず、コンサルティング、税務、法務、リスクアドバイザリーなどの様々なサービスをワンストップ・ソリューションで行うとしているのだ。

 さて、この「熊本半導体ビジネス室開所イベント」が5月18日(土)12:00~19:00にアミュプラザ熊本アミュひろば(大屋根エリア)で大々的に開催されることになった。入場は無料であり、半日をフルに楽しめる内容になっている。

 オープニングセレモニーは、12:00~12:30。その後、13:00~13:40までは「くまもとミライトーク」と題して、半導体業界の最古参記者である泉谷渉とデロイトトーマツの「熊本半導体ビジネス室」の貴志室長のトークセッションが組まれている。筆者は熊本とは長いお付き合いがあり、このイベントに招請された次第である。一般市民にもわかりやすく、半導体産業の世界的な一大ブームがなぜ起きているのか、半導体による国起こしを計画する日本政府の意向、さらには熊本県の半導体産業の未来像などを、またもや熱くなって語ることになるだろう。

 熊本芸人お笑いライブ(もっこすファイヤー、安井政史)、よさこい祭りステージなどのイベントも盛りだくさんであり、グルメ屋台も熊本9店、台湾12店が出店し人気グルメを楽しめるという。
 多くの方々のご来場を切に期待しております!!


泉谷 渉(いずみや わたる)略歴
神奈川県横浜市出身。中央大学法学部政治学科卒業。35年以上にわたって第一線を走ってきた国内最古参の半導体記者であり、現在は産業タイムズ社 代表取締役 会長。著書には『自動車世界戦争』、『日・米・中IoT最終戦争』(以上、東洋経済新報社)、『伝説 ソニーの半導体』、『日本半導体産業 激動の21年史 2000年~2021年』、『君はニッポン100年企業の底力を見たか!!』(産業タイムズ社)など27冊がある。一般社団法人日本電子デバイス産業協会 理事 副会長。全国各地を講演と取材で飛びまわる毎日が続く。
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