電子デバイス産業新聞(旧半導体産業新聞)
新聞情報紙のご案内・ご購読 書籍のご案内・ご購入 セミナー/イベントのご案内 広告のご案内
第110回

(株)ネペス 代表取締役会長 李柄九氏


非メモリーパッケージが得意技
中国淮安にWLP工場建設中

2015/2/27

(株)ネペス 代表取締役会長 李柄九氏
 韓国の半導体後工程業界で唯一、フルターンキー方式でパッケージを供給し、確固たる地位を築いたネペス(ソウル市瑞草区南部循環路2415、Tel.+82-2-3470-2711)。2014年下期にはアクティブマトリクス型有機EL向けのオンセルタッチスクリーンを開発し、日本市場への参入も計画している。代表取締役会長の李柄九(イ・ビョング)氏に現状と今後の取り組みについて伺った。

―― 主なビジネス分野について。
 李 主力事業分野は、ディスプレーやスマートフォン(スマホ)、タブレットPCなど、多様なスマートデバイスで核心的な機能を実現する非メモリー半導体の後工程サービスを提供している。8インチや12インチのウエハーレベルパッケージ(WLP)およびフリップチップバンピングなどを得意技としている。

―― 非メモリー半導体パッケージについて詳しく。
ネペスの半導体パッケージライン内部の様子
ネペスの半導体パッケージライン内部の様子
 李 主力の非メモリー半導体はメモリーに比べて3倍強の市場規模があり、最近はモノのインターネット(IoT)、ウエアラブル、スマートカーなどに搭載が急増している。バンピングをベースとした当社の後工程ビジネスは、グローバル半導体メーカーからの厚い信頼を得ている。とりわけ、最先端パッケージ技術であるFan―out(FO)パッケージングを駆使しているため、技術競争力でも先行している。

―― FOパッケージ技術とは。
 李 配線をチップの外部に取り出す技術だ。多数のチップを1つのパッケージにモジュール化するSiPができて、サイズを従来の16分の1にまで小さくできる。まさに半導体の「軽薄短小」の実現に欠かせないパッケージ技術だ。

―― 電子素材事業にも積極的ですね。
 李 電子素材事業として、半導体やディスプレー向け現像液とカラー現像液を製造している。EMC素材は韓国大手半導体メーカーに供給しており、韓国で初めて量産技術を確保したW―EMCのシェア拡大を通じて、さらなる飛躍を目指している。

―― ディスプレー事業部について。
 李 ディスプレーに関しては、GIF、GIMタイプの先端タッチスクリーンパネルモジュールを13年から手がけており、14年下期からはコスト競争力を高めるために中国現地メーカーと協力する方策を探っている。スマホ市場の激戦地となっているインド市場への参入も進めている。

―― 中国に現地工場を建設しています。
 李 14年4月に江蘇省淮安市の政府と合弁で設立した江蘇ネペスは、15年6月末をめどに工場の完成を目指している。主力製品はWLPだ。すでに14年9月に中国の大手ファブレスメーカーと協力関係を結び、中国市場における取り組みをさらに強めている。

―― 今後のビジョンをお聞かせ下さい。
 李 13年の売上高は過去最高規模の3641億ウォン(約400億円)だったが、タッチパネルモジュールの量産開始による減価償却などで小規模の赤字となった。だが、14年は黒字に転換する見通しだ。継続的なR&D投資などが功を奏し、15年からはさらなる利益の増加が期待できる。WLPとFOパッケージ、SiPなどに対する日米メーカーからの評価が高いことは、当社の未来ビジョンを一層明るくする好材料となっている。

(聞き手・本紙編集部)
(本紙2015年2月26日号5面 掲載)


◇  ◇  ◇

【李柄九氏】1946年大邱生まれ。78年慶南大学校英語英文学科卒、97年ソウル大学校最高経営者AMP課程修了。78年LG半導体入社、90年LG半導体生産技術センター長を経て退社。91年ネペス設立で現職。梨花女子大学校経営大学兼任教授、韓国LED普及協会副会長などを務める。
サイト内検索