商業施設新聞
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No.1020

モモ三昧


松本顕介

2025/8/26

 (株)新宿高野(東京都新宿区)、(株)タカノフルーツパーラーと福島県は7月26日と8月8日の2日間、高野フルーツパーラー新宿本店などで「ふくしまの桃フェア」を開催した。今年で7回目を数えるこのフェアの魅力は何といっても福島県産の桃が楽しめること。目玉はパフェ(税込み2090円)で、フェアの一足先にその味を堪能した。

 福島県は桃の生産で全国第2位を誇る。福島県産の桃には「あかつき」「はつひめ」「まどか」「ふくあかり」「川中島白桃」「暁星」「ゆうぞら」があり、それぞれ7月から9月にかけて収穫期が異なることから、長い期間桃の品種リレーを楽しむことができる。ちなみに、「あかつき」は県内の桃生産量の約半分を占めており、かつて国策で各県に「あかつき」を提供したという。

 福島県の特徴として、北地域は昼夜の寒暖差が大きく、日照時間の長い盆地特有の気候により、果実にしっかり甘さと香りが育まれるのだという。また通常、病害虫から身を守り、着色を良くするために、紙の袋を桃にかけて栽培される。しかし、福島県の主力品種「あかつき」の多くは袋をかけない無袋栽培なのだ。この理由として桃は生育中、日光を浴びるほど糖度が高くなるが、毎日生育状況を観察し、圃場を清潔に保つなど病害虫対策にも手間暇をかけているという。今年は日照りのような暑い日が多いことから、桃の生育には非常に良い環境だという。7月中旬に高野フルーツパーラー新宿本店で開催された試食会に登壇した(株)菱沼農園代表の菱沼氏によると、朝5時から桃を収穫するという。「午前中がいちばん状態がいい」と語る。人間にとっても暑くないので、負担も少ないのだそうだ。

福島県産桃のパフェ。「桃のタワマンや~~」と言いたくなるくらいのボリューム
福島県産桃のパフェ。「桃のタワマンや~~」と言いたくなるくらいのボリューム
 そんな福島県産の桃を夏にぴったりのパフェに仕上げるのはタカノフルーツパーラーだ。福島県産の桃のパフェは上から、ホイップクリーム、下から桃ジュース、コアントローゼリー、ソフトクリーム、ピーチグラニテ、桃ジュース ホイップクリーム、福島県産桃(入荷状況により異なる。試食会当日はあかつき)、ホイップクリームを積層させるのだ。なお、この写真の後背部にはバニラアイスとピートシャーベットが陣取る。これをどこから食べるかだが、私は迷わず、桃から先にいただいた。ホイップクリームに桃の甘さを邪魔されたくなかったからだ。しかし、それも杞憂に終わった。ホイップクリームや後ろに陣取るバニラアイスに桃の甘味がまるで負けていないことに驚き、その感動で夏の暑さも吹き飛んだ。最後まで桃の味を楽しめ、あっという間に完食してしまった。

 同日の試食会に登壇したタカノフルーツパーラー 営業部 顧問チーフフルーツクチュリエの森山冨美男氏によると、タカノフルーツパーラーで最も使用するフルーツは桃なのだという。個人的には苺だと思っていた。なお、新宿高野は今年創業140年を迎え、タカノフルーツパーラーは2026年に創業100周年を迎える。日本のフルーツ文化を牽引してきた第一人者に、そして美味しい果物を提供してくれている全国の農家さんに敬意を表さずにはいられない。
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