今秋、東京駅前に「TOFROM YAESU」、埼玉県川口市に「minanoba川口」と、東京建物(株)が商業施設を立て続けに開業した。同社はここ最近、商業部門を強化しており、立地やニーズに応じた商業施設開発を続々と行っている。今回の2施設も駅前の商業施設、郊外型の地域密着型商業施設(NSC)という異なる性格を持つ立地ながらも、それぞれの需要に対応した商業施設としている。
TOFROM YAESUは、2月竣工の「TOFROM YAESU TOWER」、7月竣工の「TOFROM YAESU THE FRONT」の2施設で構成し、東京建物は再開発組合の一員として参画している。9月10日には、両施設の低層部にまたがって展開する「TOFROM YAESU Shop & Restaurant」がオープンし、話題となった。TOFROM YAESUは店舗数は68店を集積するが、東京駅前という一等地に位置し、八重洲という街の特性を生かすことなどを踏まえ、飲食店に振り切った商業施設とした。ラインアップもデイリーユースからハレの日に利用できるものまで様々だ。“東京” “八重洲”にこだわったのも特徴で、東京発祥の店や元々八重洲で営業していた店をTOFROM YAESUに集めていることも、この地を愛し、このエリアを盛り上げていこうという東京建物の想いが込められていると思う。
minanobaシリーズの2施設目となった「minanoba川口」
一方のminanoba川口は、日常使いのNSCで、minanobaシリーズとしては25年3月に開業した「minanoba相模原」(相模原市南区)に次ぐ2施設目となった。スーパーマーケットの「生鮮市場TOP」を核店舗とし、家電量販店の「コジマ×ビックカメラ」、100円ショップの「Seria」といった物販店や、ラーメンの「一風堂」、ハンバーガーの「バーガーキング」などの飲食店に加え、クリニックモール、ピラティスなど多機能が集積しており、ワンストップで必要なものが揃う利便性の高いNSCとした。
以前に東京建物を取材した際、「NSCの開発にあたってはグループ会社である(株)プライムプレイスの存在が大きい。プライムプレイスではグループ外の業務受託も多く、これらで培った運営ノウハウなどを活用できることは商業開発において大きなプラスになっている」という話があった。こうした強みがあるからこそ、立地を問わず大小様々な商業施設開発ができる。このグループ一体による総合力こそが、東京建物の商業施設開発を支えている。