電子デバイス産業新聞(旧半導体産業新聞)
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第84回

SEMIジャパン 代表 中村修氏


会員企業へのサポートさらに強化
セミコン・ジャパンで「IoTのすべて見せる」

2014/8/1

SEMIジャパン 代表 中村修氏
 SEMIジャパン(東京都千代田区九段南4-7-15、Tel.03-3222-5755)の代表に7月1日付で(株)日立ハイテクノロジーズで半導体製造装置部門の要職を歴任した中村修氏が就任した。新代表に今後の活動方針や年末に開催予定の「セミコン・ジャパン2014」の見どころなどを伺った。

―― 就任おめでとうございます。代表就任のオファーはいつ受けましたか。
 中村 比較的最近だ。SEMIの活動にはもう20年以上携わっており、直近の6年は役員としても活動させていただいたので、SEMIは私の重要な仕事の1つだ。それを継続できるという思いから、非常にありがたく感じている。

―― 就任直後に米国でセミコン・ウエストが開催されましたね。
 中村 ご挨拶もかねて訪問してきたが、非常に活況だった。東京エレクトロンとアプライド マテリアルズの統合新会社について社名決定の発表がなされるなど、見どころが多かった。台湾・韓国・中国などからの来場者に加えて、インドやロシア、ブラジルなどからも参加者があり、半導体産業の裾野が広がったと改めて感じた次第だ。

―― SEMIの活動状況について。
 中村 SEMIには世界で1926社(14年3月末現在)が加盟しており、基本方針に「Membership」「Events」「Standards」「Advocacy」「Emerging Markets」の5つを掲げている。日本は約350社の会員を擁し、北米に次いで2番目の規模を誇る。製造装置・電子材料ともに非常に強く、シェアは拡大傾向にあり、技術的に強固な下地がある。この優位性があれば、世界市場で負けるはずがないと思っている。

―― SEMIジャパンとしての活動方針は。
 中村 5つの方針のなかでも、特にMembershipに重きを置きたい。会員企業が何を望んでいるのか、会員であるメリットはどこにあるのか、SEMIに何を期待しているのか、こうした基本的なところを徹底的に強くし、会員企業との接点を増やしていこうと考えている。
 日本の会員企業約350社のうち、売上高が1億ドル以下の企業が実に95%を占める。こうした企業が海外進出を考えたとき、グローバルな組織であるSEMIは確かな橋渡し役、外との接点を作る道案内役を果たすことができる。半導体サプライチェーンのなかでメリットを感じていただける組織として会員サービスをより充実していきたい。

―― 12月のセミコン・ジャパンに向けて。
 中村 SEMIジャパンの活動を表現する非常に重要な場の1つだ。今回で37回目を迎えるが、実に25年ぶりに開催地が都内(東京ビッグサイト)に戻ってくる。都心からのアクセス性が高まるため「ちょっと立ち寄ってみよう」「ついでに行ってみよう」という方が増えるとみており、多くの来場を期待している。

―― 目玉企画は。
 中村 モノのインターネット(Internet of Things)革命に向けたソリューションを提供する企業や製品、技術にスポットライトを当てる特別展「World of IoT」を新たに開催する。関連するセミナーや講演を100時間以上、無料で開催する予定にしており、セミコン・ジャパンに来れば半導体業界のトレンドがすべて分かるというかたちにするべく準備中だ。
 SEMIは現在、活動全体のスローガンとして「without limits」を掲げている。プロセスの微細化にも、従来の展示会のスタイルにも、限界はない。ポジティブな活動を続けるSEMI、SEMIジャパンからの情報発信をできるだけ多くの方に受け止めていただきたいと思っている。


(聞き手・本紙編集部)
(本紙2014年7月30日号8面 掲載)

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